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プロテオーム時代におけるタンパク質立体構造の第一原理的予測

研究課題

研究課題/領域番号 12208031
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関神戸大学

研究代表者

高田 彰二  神戸大学, 理学部, 講師 (60304086)

研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
キーワード構造予測 / フォールディング / レプリカ交換法 / βシート / CASP / 2次構造予測
研究概要

まず、我々が開発を続けている粗視化モデルのさらなる改良を行った.とくに、a)側鎖が1〜10程度のロータマー間を動くことができるようなモデル、b)2次構造予測サーバーの結果を読み込んで、2次構造形成傾向にバイアスをかける方法、及び、c)タンパク質の既知立体構造データベースを利用したエネルギーパラメータの改良を行った.従来から問題であったβシートの形成について、最終的な解決はいまだ達成していないが、b)の2次構造予測サーバーの利用によって、実用的にはある程度のβシート形成が可能になった.
立体構造予測には、効率よい構造サンプリングが不可欠である.本年は、a)レプリカ交換法による高速構造サンプリング、b)高分子鎖の通り抜けをゆるすファントム鎖モデル、c)前2法を組み合わせたファントム鎖レプリカ交換法、を構築しその有効性をテストした.a)のレプリカ法は、並列計算に適しており、構造予測、平衡状態の物理量計算に多大な威力を発揮する.b)c)の方法は、ある程度の手がかりをつかんだものの、いまだに完全に機能するには至っていない.今後の詳細なチューニングが必要である.
上記モデルを用いて、アミノ酸配列情報のみから立体構造予測のベンチマークテストを試みた.αヘリックスからなる短いタンパク質(アルブミン結合タンパク質ドメイン、ファージリプレッサーなど)では予測はある程度成功する.従来からの課題であったβシートを多く含むタンパク質(SH3ドメイン、protein Gなど)については、Architectureレベルで立体構造の特徴をつかむことは可能な場合が多いが、目標であるトポロジーレベルの予測は未だ難しいことが分かった.
2年に一度行われているタンパク質の立体構造予測コンテストCASP4に参加し、我々の予測プログラムの達成度を他のグループと比較した.我々のプログラムには、局所的な分子の幾何学的パラメータの精度に難があることが判明した.一方、難しいトポロジーをもつタンパク質の大まかな形状では、他者と比べても、よい予測を与える場合があった.このコンテストでは、局所構造の一致が重要な採点基準になるので、ペプチドの幾何的情報のリファインメントが、今後の重要課題である.

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Shoij Takada: "Simulating Protein Folding with Coarse Grained Models"Supplement of Progress of Theoretical Physics. 138,. 366-371 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 高田彰二: "タンパク質フォールディングの物理化学"生物物理. 227. 20-24 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Shoji Takada: "Protein Folding Simulation With Solvent-Induced Force Field : Folding Pathway Ensemble of Three-Helix-Bundle Proteins"Proteins : Structure, Function, and Genetics. ,42. 85-98 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 高田彰二: "蛋白質の立体構造トポロジーとフォールディング"蛋白質核酸酵素. 46. 148-153 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2018-03-28  

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