研究課題/領域番号 |
12210003
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
桝 正幸 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 教授 (20243032)
|
研究分担者 |
桝 和子 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 講師 (50344883)
塩見 健輔 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 助手 (00311598)
千田 大 東京大学, 医科学研究所, 助手 (90312842)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
108,900千円 (直接経費: 108,900千円)
2004年度: 26,400千円 (直接経費: 26,400千円)
2003年度: 26,400千円 (直接経費: 26,400千円)
2002年度: 26,400千円 (直接経費: 26,400千円)
2001年度: 29,700千円 (直接経費: 29,700千円)
|
キーワード | 神経回路形成 / スルファターゼ / ヘパラン硫酸 / オートタキシ / フロアープレート / ノックアウトマウス / オートタキシン / 神経回路 / シグナル伝達 / 神経発生 / 遺伝子破壊 / トランスジェニックマウス / サルファターゼ / 標的遺伝子破壊 |
研究概要 |
本研究は、神経パターン形成において重要な役割を担っているフロアープレート細胞に特異的に発現する遺伝子として我々が単離したSulfFP1、SulfFP2、オートタキシン遺伝子の機能解析を行い、神経回路形成における役割を明らかにすることを目的とした。SulfFPは、スルファターゼ族の新規分子であり、培養細胞に発現させると培養液中に多量に分泌されること、furin依存性と非依存性の機構により数カ所で切断されること、ヘパリンやヘパラン硫酸を基質にしてグルコサミン6位の硫酸基を分解するエンドスルファターゼ活性を持つこと、特にN位、2位、6位が硫酸化された二糖単位が良い基質になること、中性付近で活1生が高いことを明らかにした。これらの性質から、SulfFPは、ヘパラン硫酸の硫酸化パターンを変化させ、ヘパリン結合性シグナル分子の情報伝達を制御していると考えられる。一方、オートタキシンは、細胞の運動生を高める分泌性因子として発見され、細胞外でヌクレオチドの分解を行う酵素と考えられてきたが、'最近の研究から、リゾフォスファチジン酸やスフィンゴシン1リン酸の合成に関わることが明らかとなっている。両遺伝子とも、生体内での役割は良く分かっていない為、本研究では、ノックアウトマウスを作成し、その異常を探索することにより、神経回路形成における役割を明らかにすることを目指した。SulfFPに関しては、SulfFP1とSulfFP2の単独ノックアウトマウスは、僅かな体重減少を除いてはいずれもほぼ正常であったが、これは両遺伝子が胎生期に重複して発現している為だと考えられた。そこでダブルノックアウトマウスを作成したところ、ダブルホモが生直後に致死になること、生存しているマウスに関しても顕著な発育不全や神経系形成異常が観察されることを明らかにした。一方、オートタキシンノックアウトマウスは、胎生8.5日〜9.5日に死亡するが、一部の発生が進んだ胚では神経管閉鎖不全が見られ、神経発生において何らかの役割を持っていることが明らかになった。
|