配分額 *注記 |
72,600千円 (直接経費: 72,600千円)
2004年度: 17,600千円 (直接経費: 17,600千円)
2003年度: 17,600千円 (直接経費: 17,600千円)
2002年度: 17,600千円 (直接経費: 17,600千円)
2001年度: 19,800千円 (直接経費: 19,800千円)
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研究概要 |
本研究は神経幹細胞の自己複製・分化調節機構に関するMusashi、Notchシグナル関連分子について着目した研究であり、併せて再生医療を念頭においた神経幹細胞の分化誘導技術開発の研究を行った。主な実績は以下の通りである。(1)ショウジョウバエMUSASHI蛋白質が転写因子Tramtrackの翻訳を抑制することで、神経母細胞の非対称性分裂を制御していることを明らかにし(Okabe et al.,2001)、マウス中枢神経系幹細胞において、Musashi1がNotchシグナルのアンタゴニストであるm-Numbの翻訳を抑制することでNotchシグナルを増強していることを明らかにした(Imai et al.,2001)。さらに、musashi遺伝子群(musashi1,musashi2)を欠失したマウス個体の神経幹細胞は自己複製能が低下することを明らかにして(Sakakibara et al.,2002)、musashi遺伝子の機能を分子レベル、個体レベルで明らかにした。(2)神経幹細胞においてNotchシグナルの活性化の可視化を試み、活性化型Notch1特異的抗体を用いた手法(Tokunaga et al.,2004)、HES1プロモーター下の制御下で蛍光蛋白質を発現させる手法(Koyama et al.,投稿中)の複数の手法で成功した。(3)nestin promoter-EGFP Tgマウスの蛍光、FACSを組み合わせた手法で、神経幹細胞をドーパミン産生ニューロンへと分化させ、濃縮する技術を確立し(Sawamoto et al.,2001)、さらに、ES細胞からドーパミン産生ニューロン、モーターニューロンへの効率的な分化誘導・濃縮法の確立に成功し、細胞移植を用いた再生医療への布石を敷いた(Yoshizaki et al.,2004;Okadaeta1.,2004)。
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