研究課題/領域番号 |
12210019
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
西道 隆臣 独立行政法人理化学研究所, 神経蛋白制御研究チーム, チームリーダー (80205690)
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研究分担者 |
岩田 修永 独立行政法人理化学研究所, 神経蛋白制御研究チーム, 副チームリーダー (70246213)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
72,600千円 (直接経費: 72,600千円)
2004年度: 17,600千円 (直接経費: 17,600千円)
2003年度: 17,600千円 (直接経費: 17,600千円)
2002年度: 17,600千円 (直接経費: 17,600千円)
2001年度: 19,800千円 (直接経費: 19,800千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / βアミロイド / ネプリライシン / カルパイン / カルパスタチン / カスパーゼ / ソマトスタチン / 脳老化 / 神経変性 / 中性エンドペプチダーゼ / カイニン酸 / プロテアソーム |
研究概要 |
アルツハイマー病アミロイドβペプチド(Aβ)の脳内代謝を検討し、以下の点を明らかにした。[1]ネプリライシンが主要なAβ分解酵素である。[2]ネプリライシン活性が低下すると脳内Aβレベルが上昇する。[3]ネプリライシンの発現は加齢に伴って低下する。[4]Aβアミロイドーシスマウスモデルにウィルスベクターを用いてネプリライシンを過剰発現させると、Aβ蓄積が抑制される。[5]Aβアミロイドーシスマウスモデルで観察される長期増強の抑制や行動異常は、ネプリライシン活性低下により増強する。[6]神経ペプチドソマトスタチンは、神経細胞のネプリライシンを活性化し、Aβ代謝を促進する。以上の結果は、ソマトスタチン受容体のアゴニストを用いることによって、脳内Aβの代謝を制御し、アルツハイマー病、ひいては、脳老化の予防や治療に応用することができる可能性を示している。一方、カルパインの神経変性における病理作用を検討するために、カルパスタチントランスジェニックマウスおよびノックアウトマウスを作成し、以下の点を明らかにした。[1]成熟脳の神経細胞死においては、カスパーゼではなくカルパインが主要な役割を担っている。[2]Aβアミロイドーシスマウスモデルにおけるカルパイン活性化は、神経変性を促進させる。これらの結果は、カルパインが神経細胞死に広く関与する可能性を示しており、活性化カルパイン特異的な合成阻害剤は、神経変性疾患の予防薬あるいは治療薬となることを期待させる。
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