研究課題/領域番号 |
12210024
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
木山 博資 旭川医科大学, 医学部, 教授 (00192021)
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研究分担者 |
濤川 一彦 旭川医科大学, 医学部, 助手 (50312468)
瀬尾 寿美子 旭川医科大学, 医学部, 助手 (70311529)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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キーワード | 神経損傷 / 神経再生 / 神経細胞死 / プロテアーゼ / トランスジェニック / プロモーター |
研究概要 |
神経細胞の変性脱落は、損傷などの何らかの障害に対して防御システムが上手く作動しなかった時に生じる。この防御システムの誤作動は、グルタミン酸毒性の抑制機構、ラジカルの消去系を始めとした酸化ストレスに対する修復機構などが遺伝的に欠損していたり、何らかの後天的・環境的要因により生じる。運動神経が損傷を受けた後、生存・再生する過程で発現する遺伝子群をスクリーニングした結果、我々は多くの興味深い遺伝子を得た。中でもDamage Induced Neuronal Endopeptidase(DINE)と名付けた分子は新たなメタロプロテアーゼであり、中枢神経系のさまざまな障害に応答し、損傷を受けた神経細胞で発現が誘導される。また、培養細胞に発現させると、Speroxide dismutase(Mn-SOD,Cu/Zn-SOD)やGlutathion-peroxidase(GPx)の発現を促進させ、スパーオキサイドによる細胞死の防御に働くことが明らかになった。本年度は、特にDINEの転写制御機構について研究を行った。DINE遺伝子の5'上流領域の解析を進めた結果、5'上流約3kbのなかには、神経細胞特異的発現にかかる領域が存在した。また、この領域を用いてLacZを発現するトランスジェニック動物を作成したところ、神経傷害に応答してLacZの発現が認められた。このことから、この領域には神経傷害特異的発現にかかるプロモーター領域も含まれることが明らかとなった。神経傷害特異的なプロモーターは過去にGAP43プロモーターを用いた研究があるが、この場合は約14kbというきわめて長いプロモーター領域を必要とした。今回得られたDINEのプロモーターは、比較的コンパクトであり、今後傷害神経細胞特異的に特定の遺伝子導入を行い神経細胞死を防御するうえで、神経特異性と傷害応答性を兼ね備えた良いツールとなりうると考えられる。
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