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神経回路形成におけるLIMキナーゼ経路の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 12210026
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東北大学

研究代表者

水野 健作  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70128396)

研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
キーワードLIMキナーゼ / コフィリン / アクチン細胞骨格 / 神経回路 / 神経成長円錐 / Rho / Rac
研究概要

神経回路形成において、神経成長円錐でのアクチン細胞骨格の再構築が中心的な役割を果たしているが、その制御機構は不明である。私達は、発生過程の脳神経系に高発現する新規なプロテインキナーゼ、LIMキナーゼ(LIMK)を同定し、これがRac,Rho→LIMK→コフィリンというシグナル経路を経て、アクチン骨格の再構築を制御していることを明らかにした。本研究では、神経突起の伸展・退縮過程におけるLIMKシグナル経路の役割を解明することを目的として、以下の成果を得た。
1.神経芽細胞腫N1E-115細胞における血清、LPAや活性型Rhoによる神経突起の退縮過程において、LIMKの活性化とコフィリンのリン酸化が誘導され、突起の退縮に関与していることを明らかにした。また、小脳顆粒細胞において活性型ROCKによる軸索形成の減少がLIMキナーゼのドミナントネガティブ体の発現により阻害されることを明らかにし、LIMKがRhoの下流因子として神経突起の退縮経路に関与していることを示した(京大、尾藤らとの共同研究)。
2.セマフォリンによる脊髄後根神経節細胞の神経突起退縮過程において、LIMKによるコフィリンのリン酸化経路が重要な役割を果たしていることを明らかにした(臨床研、藍沢らとの共同研究)。
3.ショウジョウバエのLIMK遺伝子を同定し、ヒトLIMKと同様に、コフィリンをリン酸化し、アクチン骨格の再構築を誘導することを明らかにした。
4.トリ脊髄後根神経節神経細胞にGFP-LIMKおよびGFP-アクチンをヘルペスウイルスベクターを用いて導入し、LIMKが成長円錐の運動性に関与していることを示した。

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] K.Ohashi, et al.: "A Drosophila homolog of LIM-kinase phosphorylates cofilin and induces actin cytoskeletal reorganization."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 276. 1178-1185 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] H.Bito, et al.: "A critical role for a Rho-associated kinase, p160ROCK, in determiningaxon outgrowth in mammalian CNS neurons."Neuron. 26. 431-441 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] T.Amano, et al.: "LIM-kinase 2 induces formation of stress fibers, focal adhesions and membrane blebs, dependent on its activation by Rho-associated kinase."Biochem.J.. 354. 149-159 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] J.Toshima, et al.: "Cofilin phosphorylation by protein kinase TESK1 and its role in integrin-mediated actin reorganization and focal adhesion formation."Mol.Biol.Cell. 12(印刷中). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] H.Aizawa, et al.: "Phosphorylation of cofilin by LIM-kinase is necessary for semaphorin 3A-induced growth cone collapse."Nature Neurosci.. 4(印刷中). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 十島二朗,水野健作: "基礎生化学実験法 第3巻 タンパク質 II.機能・動態解析法"東京化学同人(印刷中). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2018-03-28  

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