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遺伝性脊髄小脳失調症の新しいポリグルタミン病遺伝子のクローニング

研究課題

研究課題/領域番号 12210051
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東京大学

研究代表者

中村 浩一郎  東京大学, 医学部・附属病院, 教務職員 (40282644)

研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
キーワードポリグルタミン病 / 遺伝性脊髄小脳変性症 / SCA17 / TATA結合蛋白 / 痴呆 / 小脳症状 / パーキンソニズム / 核内封入体
研究概要

遺伝子未同定の遺伝性脊髄小脳変性症患者のリンパ球をポリグルタミン鎖を強く認識するモノクローナル抗体(1C2抗体)を用いてWestern blotを行い、新規ポリグルタミン蛋白の有無を検討し、1例のリンパ球から分子量約50kDaの新規のポリグルタミン蛋白を発見した。この50kDaの蛋白はTATA結合蛋白(TBP)に対する抗体と反応し、またPCRにてTBP遺伝子のCAG部分が伸長していたことから、新規のポリグルタミン蛋白と思われた。TBP遺伝子のCAGリピート数を当科遺伝子バンクの小脳症状、パーキンソニズム、舞踏病等の不随意運動を有する症例317例、健常者58例にて検討した。正常者のCAGリピート数は29-42であった。一方遺伝性神経疾患を持つ患者群からは43-55リピートを持つアレルが7家系11名に認められた。43リピート以上のアレルをもつ患者臨床像は比較的均一で、発症年齢(平均発症年齢31.8歳)とCAGリピート数は強い負の相関関係が認められ,神経症状は痴呆,小脳症状,錐体外路症状(パーキンソニズム,ジストニア、コレア),腱反射亢進であった。家系構成員のTATA結合蛋白遺伝子中のCAG/CAA多型を検討したところ、発症者は必ず病的アレルのheterozygoteであり、正常者は正常アレルのhomozygoteあるいはheterozygoteであったことから、遺伝形式は常染色体優性遺伝と結論した。剖検脳の免疫組織化学的検討では1C2抗体および抗ユビキチン抗体にて陽性の核内凝集体を認めた。以上の結果より、我々が見出した7家系は、ひとつの疾患単位を形成しており、ポリグルタミン病の範疇に入るものと考えた。

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hazeki N,Nakamura K,Goto J, et al.: "Rapid aggregate formation of the huntingtin N-terminal fragment carrying an expanded polyglutamine tract."Biochem Biophys Res Commun. 256・2. 361-366 (1999)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 中村浩一郎: "遺伝性神経変性疾患の病態-遺伝子異常の同定により病態メカニズムは解明されたか-"内科(南江堂,東京). 83・2. 307-310 (1999)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 羽関典子,中村浩一郎: "ポリグルタミン病の神経細胞死における核内封入体、カスパーゼ、分子シャペロンの役割"脳の科学. 22巻. 873-878 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2018-03-28  

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