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時間空間特異的な遺伝子発現制御系を用いた記憶・学習の分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12210065
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関新潟大学

研究代表者

崎村 健司  新潟大学, 脳研究所, 教授 (40162325)

研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
キーワードコンディショナルターゲッティング / C57BL / 6 / Creリコンビナーゼ / シナプス可塑性 / 高次機能 / 遺伝子背景
研究概要

本研究の目的は、シナプス形成過程に関与する分子機構が、シナプスの可塑性発現と記憶・学習にも使用されるという仮説を証明するために、脳の部位と発達段階の時期を限局して機能分子を欠損させたマウスを作成し解析することである。このために、遺伝子背景の問題がなく、学習能力の高いC57BL/6系統由来のES細胞株を用いた組換え系を実用化した。これまで一般に使われているES細胞株は、129系統由来のものであるが、このマウスには脳に奇形があるために脳の高次機能を解析するのには不向きで、膨大な時間と労力をかけて戻し交配をおこない解析する必要があった。本研究によりこの問題を回避できるようになった。次に、中枢神経系の特定の細胞で時期特異的に目的の遺伝子の組換えを起こすシステムの開発をおこなった。その結果、プロゲステロン受容体とCreリコンビネースの融合タンパクであるCrePRと、小脳プルキンエ細胞特異的に発現するグルタミン酸受容体チャネルδ2サブユニット遺伝子を用いてCrePR遺伝子をプルキンエ細胞特異的に発現するマウス系統を樹立した。このマウスでは、アンチプロゲステロンRU486投与によりプルキンエ細胞特異的な組換えを誘導できる。同様な方法で、海馬CA3特異的な組換え誘導マウスの系統を作成している。さらに、標的遺伝子としてNMDA型グルタミン酸受容体ε2(NR2B)サブユニットや細胞接着分子βカテニンなど7種類の分子を選択し、Creリコンビネースの認識配列loxPを導入したマウスの作成を進めている。今後、これらのマウスを交配させ、遺伝子を部位、時期特異的に欠損させたマウスを作成し、その表現型の解析より、標的分子が脳高次機能に果たす役割を明らかにする。

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kitayama,K.: "Purkinje cell specific and inducible gene recombination system generated from C57BL/6 mouse ES cells"Biochem.Biophys.Res.Commun.. (in press). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Ito,I.: "Input-specific targeting of NMDA receptor subtypes at mouse hippocampal CA3 pyramidal neuron synapses"Neuropharmacology. 39(6). 943-951 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Minami,T.: "Characterization of nociceptin/orphanin FQ-induced pain responses in conscious mice"Neuroscience. 97(1). 133-142 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Yamakura,T.: "N-methyl-D-aspartate receptor channel block by meperidine is dependent on extracellular pH"Anesthesia and Analgesia. 90(4). 928-932 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Tanaka,J.: "Gq protein α subunits Gαq and Gα11 are localized at postsynaptic extrajunctional membrane of cerebellar Purkinje cells and hippocampal pyramidal cells"Eur.J.Neurosci.. 12(3). 781-792 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2018-03-28  

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