研究課題/領域番号 |
12210089
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
別所 康全 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (70261253)
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研究分担者 |
大塚 俊之 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (20324709)
冨田 江一 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (80314285)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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キーワード | 神経発生 / 神経分化 / 神経細胞 / グリア細胞 / 神経前駆細胞 / 転写因子 / ノックアウトマウス / 網膜器官培養 |
研究概要 |
哺乳動物の神経系は多様な神経細胞とグリア細胞から構成される。その発生分化の初期の段階では、神経前駆細胞が未分化の状態を維持して分裂を繰り返し、必要な細胞数を確保するステップと神経前駆細胞が適切なタイミングで分裂を終了し、神経細胞あるいはグリア細胞に分化するステップが想定される。今年度の研究では特に神経前駆細胞から神経細胞あるいはグリア細胞に分化するステップに焦点をしぼって研究した。 1)Hes因子間で構造的に保存されているbHLH領域の構造的類似性をもとに、相互に高い相同性のある3種類の新規の抑制性転写因子Hesr1、2、3を得た。 2)3種類のHesr遺伝子はすべて発達段階の網膜に発現していたが、それぞれの発現パターンは異なっていた。Hesr2のみがミュラーグリアの位置と一致した場所に発現していた。 3)3種類のHesr因子の神経分化における活性を調べるために網膜器官培養を用いた強制発現実験をレトロウイルスベクターを使って行った。3つの因子のうちHesr2を強制発現した細胞の多くがミュラーグリアに分化した。これよりHesr2が前駆細胞をグリア細胞に分化させる活性をもつことが明らかにされた。 4)促進性の転写因子Math3とMash1のダブルノックアウトマウスを作成し、神経細胞の分化抑制とグリア細胞の分化促進を観察した。 これらの結果からHesr2はミュラーグリア細胞の分化を制御し、Math3、Mash1は神経細胞の分化を促進すると考えられる。また抑制性転写因子が促進性転写因子を抑制していることはよく知られており、前駆細胞から神経細胞あるいはグリア細胞への分化は促進性転写因子と抑制性転写因子のバランスで制御されていることが強く示唆された。
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