研究課題/領域番号 |
12210166
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所 |
研究代表者 |
加藤 兼房 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 部長 (50022801)
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研究分担者 |
伊東 秀記 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 研究員 (40311443)
稲熊 裕 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 主任研究員 (10250250)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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キーワード | αBクリスタリン / Hsp27 / アレキサンダー病 / アルツハイマー病 / リン酸化 / 老化脳 / 封入体 / アグリゾーム |
研究概要 |
平成12年度の研究成果を以下に列挙する 1)αBクリスタリンもHsp27と同様に、リン酸化を受けると重合状態に変化が起こり、解離することを明らかにした。また、リン酸化され、解離状態のαBクリスタリンは分子シャペロンとしての活性が低下することを、リン酸化部位のセリン残基をアスパラギン酸に置換した変異蛋白質を発現させた細胞レベル、および変異蛋白質を大腸菌で作製し、in vitroで証明した。 2)アレキサンダー病2症例(乳幼児型と若年型核一例)の大脳皮質について、αBクリスタリンおよびそのリン酸化部位に対する抗体、抗Hsp27抗体を用いて、ウエスタンブロット法および免疫組織染色法にて解析した。アレキサンダー病脳ではαBクリスタリンおよびHsp27がローゼンタル線維の構成成分として多量に、不溶性分画で検出された。Ser-59のリン酸化されたαBクリスタリンが検出された。一方、アルツハイマー病脳および加齢者脳でもαBクリスタリンおよびHsp27が不溶性分画に蓄積していて、αBクリスタリンのリン酸化はおもにSer-59であった。すなわち、αBクリスタリンおよびHsp27は脳の老化に伴って、脳内に沈着することが示唆された。ラット脳でも、加齢に伴ってαBクリスタリンが増量することを明らかにした。 3)尾部懸垂により誘発させた廃用萎縮ラットヒラメ筋では、αBクリスタリンのSer-59のリン酸化が特異的に高進し、特に筋肉ホモジェネートの不溶性分画で顕著であることを明らかにした。すなわち、αBクリスタリン、とくにそのリン酸化型が筋細胞内の蛋白質品質管理に関与していることが示唆された。 4)U373MGヒトグリオーマ細胞の培養液にプロテアゾーム阻害剤を添加して培養を継続すると、数時間内にαBクリスタリンが不溶性分画に増量しはじめ、Ser-59のリン酸化型が著しく増加すること、細胞をSer-59のリン酸化を認識する抗体で蛍光染色すると、核周辺に濃縮されたいわゆるaggresomeが形成され、リン酸化型αBクリスタリンが、その構成成分の一つであることを見つけた。この結果もαBクリスタリンが細胞内の蛋白質の品質管理に関与していることを示唆している。
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