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ヒト発癌過程でのSmad4発現減少を成因とするTGF-β不応性獲得機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 12213012
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東北大学

研究代表者

萩原 弘一  東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (00240705)

研究分担者 竹之下 誠一  福島県立医科大学, 教授 (10167489)
三木 誠  東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (30312656)
海老名 雅仁  東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (10280885)
研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2000年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
キーワードTGF-β / Smad4 / 増殖抑制 / TGF-βII型受容体 / 変異遺伝子 / プロモーター / 容量反応曲線 / 細胞株
研究概要

我々は,遺伝子変異と,TGF-βの容量反応曲線を20種類の細胞株において検討した.TGE-βに対して全く反応の無い細胞株と,TGF-βII型受容体またはSmad4に遺伝子変異が認められた細胞株は完全に一致した.他の細胞株は,(1).TGF-βにより増殖を受ける細胞株,(2)TGF-βにより増殖抑制を受ける細胞株の2種に分類できた.(2)TGF-βにより増殖抑制を受ける細胞株では,全ての細胞株において,高濃度(10ng/ml)のTGF-βによっても80%以下の増殖抑制のみが認められた.次に,癌細胞と正常細胞のTGF-βII型受容体,Smad2,3,4,6,7の遺伝子発現をmRNAレベルで比較・検討した.その結果,Smad4に遺伝子変異のない21癌細胞株すべてにおいて,Smad4の発現が正常組織の1/20以下に低下していることを見いだした.Smad4の発現低下は,TGF-βII型受容体が変異を起こしている細胞株でも認められた.さらに,このSmad4の発現低下を引き起こす機構を調べるため,Smad4プロモーターをクローニングし,メチル化によるプロモーターの不活化が存在するか検討した.いずれの細胞株においてもプロモーターのメチル化は認められなかった.western blottingにおいて,一つの癌細胞株からは再現性良く常に同量の′Smad4蛋白が抽出されたが,正常組織からは,再現性が得られなかった.本研究において得られた結果は以下のようである.1.TGF-βII型受容体に変異のある細胞株においては,Smad4の発現減少により,TGF-βシグナル伝達系に内在するligand independentの増殖抑制からのescapeが起こっている.2.Smad4に変異のある細胞株では,TGF-βシグナル伝達系に内在するligand independentの増殖抑制はもともと存在せず,癌細胞はTGF-βシグナル伝達系から完全に開放されている.3.TGF-βII型受容体およびSmad4の両者に異常の無い細胞株においては,Smad4の発現減少により,TGF-βシグナル伝達系に内在するligand independentの増殖抑制からのescapeが起こっている.4.Smad4の発現低下は,プロモーターのメチル化が原因ではない.

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2018-03-28  

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