研究課題/領域番号 |
12213022
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
岡田 誠治 千葉大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (50282455)
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研究分担者 |
幡野 雅彦 千葉大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (20208523)
徳久 剛史 千葉大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20134364)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2000年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | アポトーシス / トランスジェニックマウ / BCL6 / 欠損マウス / リンパ腫 / 精母細胞 / 減数分裂 |
研究概要 |
本研究は、BCL6のがん遺伝子としての機能を明らかにすることを目的とする。その為に、BCL6の欠損マウスや過剰発現するトランスジェニックマウスを用いて、生体レベルでBCL6の機能を解析する。特に、トランスジェニックマウスのリンパ球の機能と悪性腫瘍の発生を調べることにより、BCL6と発癌の関連を生体レベルで解析する。本年度は、Proxymallckプロモーターの支配下にBCL6遺伝子を組み換えて(lck-BCL6)トランスジェニックマウスを6系統作製した。T細胞にのみBCL6を強発現するlck-BCL6マウスにおいては、抗原刺激したT細胞によるIL-5やIL-4の産生が著しく抑制され、生後1年目以降に悪性Tリンパ腫の発症をみた。しかし、低線量放射線照射マウスにおける胸腺腫の発症頻度には有為差が認められなかった。また、BCL6は精巣の精母細胞で強発現が見られ、かつBCL6欠損マウスの減数分裂過程にある精母細胞でアポトーシスが著しく増加していることから、BCL6は精母細胞のアポトーシスを抑制していることを明かにした。これらの結果から、BCL6は細胞がその分化過程において、ストレスなどの外的刺激に対応して生存するのに重要な機能を担っており、その過剰発現はアポトーシスを抑制することにより腫瘍化につながると考えられた。しかし一方で、BCL6の過剰発現は、培養繊維芽細胞のアポトーシスを促進することから、その細胞にとって適度な量の発現増加が腫瘍化につながることが示唆された。
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