研究課題/領域番号 |
12213033
|
研究種目 |
特定領域研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
勝木 元也 東京大学, 医科学研究所, 教授 (20051732)
|
研究分担者 |
饗場 篤 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (20271116)
|
研究期間 (年度) |
2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2000年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
|
キーワード | 発がん / モデル動物 / Ras / H-ras / K-ras / N-ras / Cre-loxP / トランスジェニックマウス |
研究概要 |
発がんの分子機構は、遺伝子変異に始まる多段階発がんモデルが提唱されているものの、がん特異的なゲノムの変異の出現機序については今だ明らかにされていない。発がん機構に関する詳細な解析のためには、時空間的に制御された発がんモデル動物の開発が必要である。ras遺伝子は、活性型Rasタンパク質により、がんが引き起こされることが知られており、H-rasは膀胱がん、肺がん、皮膚がん、K-rasは大腸がん、膵がん、N-rasは血液がんでの変異率が高い。そこで、活性型ras遺伝子を発現するトランスジェニックマウスを作製し、遺伝子発現のon/offが可能なCre-loxPシステムを用い、Creを作用させることにより活性型Rasの発現に始まる発がんの細胞現象の解析を行なった。その結果、Creを作用させることで導入活性型ras遺伝子が発現した四肢の表皮には大きな乳頭腫が発生したが、長期間を経ても、悪性化は起こらなかった。一方、同様に活性型Rasタンパク質を発現しているに拘わらず、脳の海馬では、細胞の増殖は認められず、Rasタンパク質組織によって、の役割が異なっていることが示唆された。 発がんの分子機構を明らかにするとともに、その防御機構を知るためには、発がん物質の検出系を開発することが重要である。本研究ではヒトで多くのがんとの関与が明らかにされているヒトプロト型K-rasゲノムを導入したトランスジェニックマウスを作製することに成功し、今後の発がん検定系として樹立したい。
|