研究課題/領域番号 |
12213043
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 (2002-2004) 東京工業大学 (2000-2001) |
研究代表者 |
石川 冬木 京都大学, 大学院生命科学研究科, 教授 (30184493)
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研究分担者 |
小野 哲也 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00107509)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
265,300千円 (直接経費: 265,300千円)
2004年度: 58,400千円 (直接経費: 58,400千円)
2003年度: 58,300千円 (直接経費: 58,300千円)
2002年度: 60,100千円 (直接経費: 60,100千円)
2001年度: 58,500千円 (直接経費: 58,500千円)
2000年度: 30,000千円 (直接経費: 30,000千円)
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キーワード | テロメア / 細胞老化 / エピジェネティックス / p38 / Rb / DNA複製 / 複製 / DNAポリメラーゼα / 温度感受性株 / Robertson融合 / エピジェネティック / 減数分裂 / 紡錘極体 / Taz1 / がん抑制機構 / MAPK / p53 / テロメラーゼ / Rap1 / ノックアウトマウス / TERT / 試験管内複製系 |
研究概要 |
真核生物がもつ線状染色体の末端部分テロメアは、染色体の安定な維持に必須であり、その機能欠損は、染色体不安定化を介して発がんに貢献すると考えられている。5年間にわたる本研究により、以下の知見を得ることができた。分裂酵母テロメアをモデルとして、新たなテロメア構成因子としてSpRap1とSpRif1を同定した。分裂酵母においてテロメアが短小化すると、染色体の自己環状化によってこれをバイパスすることができることを既に報告していたが、これとは別に、短小化しテロメア配列を失った領域にエピジェネティックにテロメア機能の一部が維持されうることを示した。正常哺乳類細胞では、テロメア短小化により細胞は非可逆的に増殖停止することが知られている。この現象は細胞老化と呼ばれ、テロメア短小化以外に、種々のストレスによっても同じ表現型が急速に誘導されることが知られている。我々は、これらの異なる刺激に共通してストレス反応性MAPKであるp38が活性化され、細胞老化が誘導されることを見出した。さらに、細胞老化に伴う増殖停止は、p38の下流に位置するRb遺伝子依存的におこるが、細胞老化に伴う形態変化や遺伝子発現異常は、Rb非依存的におこることを示した。SV40を用いた試験管内DNA複製系によって、テロメアDNAおよびテロメアクロマチンが複製反応のよい基質ではないことを示した。テロメア複製を容易にさせるため、テロメアクロマチンが細胞周期にわたって変化しうることをカエル卵抽出液を用いたクロマチン再構成系を用いて示した。以上の研究成果は、テロメアがゲノムのアキレス腱として、染色体異常の原因となりやすい座位であることを示唆している。
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