• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

がん抑制遺伝子産物pVHLユビキチンリガーゼ欠損による発がん機構

研究課題

研究課題/領域番号 12213065
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関京都大学

研究代表者

岩井 一宏  京都大学, 生命科学研究科, 助教授 (60252459)

研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワードVHL / 腎細胞癌 / ユビキチン修飾 / HIF-1 / プロテアソーム / 選択的蛋白分解
研究概要

von Hippel-Lindau(VHL)病の原因遺伝子として同定されたVHLは80%以上の腎細胞癌においても欠損していることが知られているがん抑制性遺伝子である。VHL遺伝子産物pVHLはelongin B、elongin Cとの結合を介してCul2と結合しVBC-Cul2複合体を形成する。我々は昨年度VBC-Cul2がユビキチンリガーゼであり、pVHLはVBC-Cul2リガーゼの基質認識サブユニットとして機能していることを示してきた。本年度はVBC-Cul2がHIF-αのユビキチンリガーゼであり、VHL変異によってVBC-Cul2ユビキチンリガーゼの活性が消失してHIF-αが酸素依存性に分解されなくなることで、低酸素応答性mRNAが蓄積機構の少なくとも一部が説明可能であることが示した。しかしながら、ユビキチン修飾されるHIF-αが数%にすぎないことから、pVHLリガーゼによるユビキチン化にはHIF-αに何らかの修飾が必要である可能性が示唆された。VHL病では症状の多様性、多彩なVHL遺伝子変異が報告されており、しかも、症状とそれらVHL変異との間には相関が認められている。VHL病は褐色細胞腫の発生しないタイプI、発生をともなうタイプIIに病型分類がなされ、タイプIIでは変異pVHLが作られるミスセンス変異がほとんどであるのに付し、タイプIで認められる変異はミスセンス変異も認められるが、pVHLが作られないナンセンス変異が多いことが示されている。VHL欠損細胞に変異pVHLを発現した場合、I型変異ではHIF-αが分解されなかったのに対し、II型変異pVHLを発現させた場合にはHIF-αの発現は減弱していた。それゆえ、HIF-αのユビキチン化能と、VHL病の病型には相関のある可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] LaVaute,T., et al.: "Targeted deletion of iron regulatory protein 2 causes iron overload and neurodegenerative disease in mice."Nature Genet.. 27. 209-214 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Kamura,T., et al: "Activation of HIF 1 alpha ubiquitination by a reconstituted von Hippel-Lindau (VHL) tumor suppressor complex."Proc.Natl.Acad.Sci.USA.. 97. 10430-10435 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Shimura,H. et al.: "Familial Parkinson's disease gene product, Parkin, is a ubiquitin-protein ligase."Nature Genet.. 25. 302-305 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Orian,A., et al.,: "SCFbeta-TrCP ubiquitin ligase-mediated processing of NF-kB p105 requires phosphorylation of its C-terminus by 1kB kinase."EMBO J.. 19. 2580-2591 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Sadot,E., et al.: "Differential interaction of plakoglobin and beta-catenin with the ubiquitin-proteasome system."Oncogene. 19. 1992-2001 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 岩井一宏 他: "pVHLユビキチンリガーゼと発癌"実験医学・増刊号,タンパク質分解の最前線. 19. 142-147 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

URL: 

公開日: 2000-04-01   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi