研究課題/領域番号 |
12213068
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
日合 弘 京都大学, 医学研究科, 教授 (10073131)
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研究分担者 |
東 監 京都大学, 産業医科大学, 名誉教授 (30028386)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2000年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 発癌剤耐性 / DRHラット / 多段階肝発癌 / 遺伝的抵抗性 |
研究概要 |
化学発癌剤3-Me-DABをラットに連続投与すると、発癌剤により誘導されたGST-Pなどの解毒酵素を高発現した肝細胞群よりなる酵素変異フォーカス(EAF)が形成され、この内の少数から肝細胞癌が発生する。長期間3-Me-DAB投与により、発癌剤に対し著明な抵抗性を有するDRH系ラットを作出した。このラットでは発癌剤を投与しても酵素変異フォーカスの形成は低く、発癌も強く抑制されていた.この抵抗性は遺伝的に優性である。(DRHxF344)F2 ratに3-Me-DABを7あるいは20週間投与したのち、肝発癌に関するさまざまなパラメーターを計測し、その相互関係をみた。7週間投与群では、第一染色体遠位部にGST-P、EAFサイズ、数、面積などについて有意度QTLピークを、第4染色体中節にもピークを検出し、それぞれDrh1、Drh2と命名した。つまり発癌剤によるGST-P誘導とGST-P陽性細胞によるEAFの形成、その増大についてはDRH 3-Me-DABを20週間投与すると感受性F344系では全例に発癌をみ、DRHでは発癌がない(DRHxF344)F2ラットに同様処置を行い、癌結節数、サイズ、GST-P、GGTのmRNA、ODC活性などを定量し、上記と同様の遺伝的解析を行った.その結果、第1染色体にはGST-Pのピークが観察されたが、このピークはmRNAレベルのみに相関しており、腫瘍のサイズ、数などには関連がなかった.従ってこれは正常肝部のGST-Pを反映しているものとみなされた.これに対し、第4染色体では腫瘍のサイズを抑制するQTLが検出された.これらはいずれも前癌病変パラメーターについてのQTLの一部と対応するマップ位置を占めていた。
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