研究課題/領域番号 |
12213087
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 (2002-2004) 広島大学 (2000-2001) |
研究代表者 |
小松 賢志 京都大学, 放射線生物研究センター, 教授 (80124577)
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研究分担者 |
坂本 修一 京都大学, 放射線生物研究センター, 助手 (60346070)
松浦 伸也 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (90274133)
小林 純也 広島大学, 歯学部, 助手 (30301302)
篠原 美紀 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助手 (80335687)
田内 広 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助手 (70216597)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
66,000千円 (直接経費: 66,000千円)
2004年度: 13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2003年度: 13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
2002年度: 14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2001年度: 13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
2000年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
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キーワード | ナイミーヘン症候群 / NBS1 / 相同組換え / DNA二重鎖切断 / SMC1 / BRCA1 / WRN / 染色体不安定性 / S期チェックポイント / 放射線 / 染色体異常 / ATM / テロメア / 遺伝子 / がん / 細胞・組織 / シグナル伝達 / NBS / AT / 電離放射線 / dsb / フォーカス |
研究概要 |
ナイミーヘン症候群(NBS)は高発がん性や電離放射線高感受性そして染色体不安定性を特徴とするヒト劣性遺伝病である。原因遺伝子NBS1がヌクレアーゼ活性もDNA結合領域も有しない修復蛋白をコードしている事を我々は既に報告した。本研究では、NBS1蛋白C末側の真核生物で保存されている領域で相同組換えに重要なMre11/Rad50ヌクレアーゼ複合体と結合していることを示した。また、我々はヒストンH2AバリアントのH2AXが放射線照射後直ちにリン酸化を受けることに注目して、細胞内でH2AXとNBS1蛋白が結合していることをin vitro実験や細胞を用いた実験で示した。特にNBS1蛋白N末側のFHA/BRCTドメインとピストンが直接結合していることを確認した。この結果、FBS1はMre11/Rad50複合体をリン酸化ヒストンを目印として放射線誘発のDNA二重鎖断部位にリクルートして相同組換えを開始するモデルが提示された。実際、NBS患者細胞およびNBS1ノックアウト動物細胞では相同組換え能が顕著に低下していることがSCneoなどのレポーター遺伝子を用いた解析から明らかになった。また、NBS1蛋白のN末およひC末側の欠失は、コヒーシンSMC1との結合ならびにS期チェックポイントに必要なSMC1リン酸化の阻害をもたらした。さらにNBS1はBRCA1やワーナー症候群の蛋白WRNとも結合して損傷部位で巨大複合体を形成する事、そしてこの複合体形成の阻害が染色体不安定性をもたらす事が判明した。今後、この複合体形成が修復Fidelityやチェックポイントとのロストークに果たす役割およびその発がんにおける意義について解析する。
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