研究課題/領域番号 |
12213102
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
白澤 専二 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (10253535)
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研究分担者 |
山本 健 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (60274528)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2000年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | Ki-ras / 大腸がん / epiregulin / 遺伝子欠損マウス / Mig-6 / p53 / がん関連遺伝子 |
研究概要 |
大腸癌発症に深く関与する変異Ki-Rasにより発現・制御される遺伝子の同定・機能解析およびシグナル伝達について解析し、がん発生における変異Ki-Rasの意義を解明することを目的とする。 1)膜結合型増殖因子であるepiregulinが大腸癌細胞株HCT116においては、変異Ki-Rasにより発現誘導されることを見出し、その発がんに及ぼす影響をHCT116細胞の変異Ki-rasを特異的に欠失させたHKe3細胞にepiregulinを強制発現する系を樹立し、epiregulinが腫瘍原性に重要な役割を果たしていることを示した。 2)マウスepiregulinのgenomic DNAを単離し、coding regionをほぼ全欠損させるコンストラクトを作製し、定型通りにキメラマウスを樹立し、最終的にepiregulin欠損マウスを樹立した。 3)変異Ki-Rasにより発現制御される遺伝子としてSept(Strong Expression Observed in Pancreas and Tumors)を単離し、機能解析を行った。SeptのC末にHAタグを付加して、COS7細胞にTransient Transfectionを行い、共焦点レーザー顕微鏡による解析を行った結果、Septの一部がミトコンドリアに局在すること、又Septの発現している細胞のミトコンドリアの膜電位が低下することを見出した。 4)マウスgenomic libraryよりSeptのgenomic cloneを単離し、exon-intron構造を決定した。更に、その情報を基に遺伝子欠損マウス作製のためのコンストラクトを作成した。 5)Mig-6をbaitとして、ヒト肝臓cDNAライブラリーに対して、酵母Two Hybrid法により会合する分子をスクリーニングした結果、Ring Fingerドメインを持つMigBP#3を同定した。 6)Rasからのシグナルが、ERKの経路を通じて、Mdm2の発現およびp19ARFの発現を誘導し、更にp19ARFが存在しない場合にはDNA障害性刺激によるp53の蓄積がRasのシグナルにより抑制されることを示した。
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