研究課題/領域番号 |
12213119
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
西野 輔翼 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (10079709)
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研究分担者 |
徳田 春邦 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (60111960)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
23,100千円 (直接経費: 23,100千円)
2002年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
2001年度: 8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
2000年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | クマリン類 / フラボノイド / ヘスペリジン誘導体 / ノビレチン / DNAチップ技術 / p16遺伝子 / 食品因子 / C型肝炎 / カロテノイド / リコピン / パームフルーツカロテン / 臨床試験 / カロテノイド類 / ベータ・クリプトキサンチン / RB遺伝子 / DNAアレイ |
研究概要 |
日常的に摂取している食品中に多彩な発がん抑制物質が含まれていることが明らかとなってきていることに着目して、効力が優れており、しかも安全性が高い活用方法を確立することが本研究の目的である。今回、新規の発がん抑制成分の一例として、ハナウドなどに含まれているクマリン類の一種である7-isopentenyloxycoumarinが優れた皮膚発がんプロモーション抑制効果を示すことを見出した。実験系としては、発がんイニシエーターとして7,12-dimethylbenz(a)anthracene (DMDA)、プロモーターとしてTPAを用いる二段階発がんモデルを用いた。7-isopentenyloxycoumarin (325 nmol、TPAの200倍量に相当)を発がんプロモーション段階で塗布し続けた結果、実験最終に当たる20週目において見た場合、皮膚腫瘍の発生が、投与群において有意に低い(p<0.05)ことが明らかとなった。次に、カンキツ類などに含有されているヘスペリジンの誘導体グリコシルヘスペリジンが、優れた肺発がんプロモーション抑制効果を示すことを証明した。実験系としては、発がんイニシエーターとして4-nitroquinolinel-oxide (4NQO)、プロモーターとしてグリセロールを用いるマウス二段階発がんモデルを用いた。グリコシルヘスペリジンは、飲水に0.00125%の濃度になるように溶解してプロモーション段階で経口投与した。その結果、肺腫瘍の発生が強力に抑制され、マウス一匹当たりの平均腫瘍数は、コントロール群で2.31であったのに対して、グリコシルヘスペリジン投与群では0.38であり、80%以上の阻害率を示した。続いて、ヘスペリジンと同様にカンキツ類に豊富に含有されているフラボノイドであるノビレチンについて、DNAチップ技術を活用して、発がんに関連する遺伝子群の発現に対してどのような影響を及ぼすかに関して網羅的なデータを収集する試みを実施した結果、がん抑制遺伝子の一つであるp16遺伝子の発現を増強する作用を示すことが明らかとなった。
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