研究課題/領域番号 |
12213128
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
安田 秀世 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (40111554)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 癌抑制遺伝子 / p53 / ユビキチン / MDM2 / プロテアソーム / リングフィンガー / ユビキチンリガーゼ / SUMO-1 |
研究概要 |
癌抑制遺伝子p53は半減期が20分から30分と非常に短いタンパク質である。DNA損傷を与える外来からの刺激に対する細胞の防御機構の一つとして、この刺激に呼応して、細胞内p53タンパク質含量を増加させる機構が存在する。細胞のp53蛋白質量の調節は蛋白質の分解系、主にユビキチンープロテオソーム系によると考えられる。我々は転写因子としてのp53蛋白質によって転写活性化される癌遺伝子MDM2がこれまで知られていたp53蛋白質に結合し、転写因子の機能を阻害するだけではなくユビキチンリガーゼ、E3活性を持ち、UbcH5存在下、p53蛋白質をユビキチン化することを明らかにした。本研究ではさらにMDM2のユビキチンリガーゼ(E3)の活性制御機構を明らかにすることを目的とした。 癌抑制遺伝子産物p53のユビキチンリガーゼであるMDM2はC末端にリングフィンガードメイン構造を持つタンパク質であり、このドメインが活性に必須であることがあきらかとなった。さらに数種のリングフィンガードメインを持つユビキチンリガーゼに共通な、ドメイン内にある446番目のリシン残基が自己ポリユビキチン化におけるユビキチン結合部位と考えられた。しかし、この変異体は依然としてp53に対するユビキチンリガーゼ活性は保持していたことからMDM2の自己ユビキチン化は基質p53のユビキチン化には直接関係しないことが明かとなった。またMDM2はユビキチン様タンパク質SUMO-1により修飾されるが、この修飾による活性制御機構については未だ明らかでない。
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