研究課題/領域番号 |
12213131
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
田中 卓二 金沢医科大学, 医学部, 教授 (40126743)
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研究分担者 |
甲野 裕之 金沢医科大学, 医学部, 講師 (20221236)
谷野 幹夫 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (60135051)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | PPARsリガンド / 大腸発がん / 大腸異型腺窩巣(ACF) / 潰瘍性大腸炎 / 抑制 / ラット |
研究概要 |
PPARsが大腸発がんに関与するか否かを検討する目的で、前年度に引き続きPPARsリガンドの大腸発がんに対する修飾効果を2つの動物実験で検討した。 <実験1>総計78匹の雄性F344ラットを用い、PPARγリガンドであるトログリタゾンの発がん剤AOM誘発大腸異型腺窩巣(ACF)およびDSS誘発ACFに対する影響をみた。その結界、トログリタゾン(10mg/kg体重ないし30mg/kg体重)の強制胃内投与でAOM誘発ACFの発生、DSS誘発ACFの発生が約50%減少した。同時に、大腸粘膜のポリアミン量、ODC活性の減少やapoptotic indexの増加も来した。 <実験2>総計165匹の雄性F344ラットを用い、PPARγリガンドのトログリタゾン、ピオグリタゾン、PPARαリガンドのベザフィブレートの発がん剤AOM誘発大腸異型腺窩巣(ACF)およびDSS誘発ACFに対する影響をみた。その結果、3種の被験物質の強制胃内投与ないし混餌投与でAOM誘発ACFの発生、DSS誘発ACFの発生が有意に減少した。同時に、大腸粘膜のTFF2発現、AgNORs数も減少した。 これらの結果は、前年度の短期実験の結果を支持するものであり、PPARγやPPARαのリガンドは通常の大腸発がんや潰瘍性大腸炎を背景とする大腸発がんに対する新規の抑制物質である可能性が示唆された。現在、大腸粘膜でのCOX-2発現、iNOS発現、β-カテニン発現、NFκB発現を解析中であり、ACF抑制機構を検討しているところである。
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