研究課題/領域番号 |
12215003
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
伊藤 悦朗 弘前大学, 医学部, 教授 (20168339)
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研究分担者 |
土岐 力 弘前大学, 医学部, 助手 (50195731)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | Bach1 / Bach2 / cncファミリー / 転写因子 |
研究概要 |
本研究の目的は、Bach1とBach2遺伝子の異常が実際ヒトの悪性腫瘍の原因となっているかどうか、あるいは悪性度を規定する原因となっているかどうかをを明らかにすることである。がん遺伝子Mafのファミリーとヘテロニ量体を形成するBach1とBach2転写因子の機能を解析し、以下の点について明らかにした。 1.Bach2過剰発現株とコントロールとしてベクターのみを導入したRAJI細胞からmRNAを抽出し、DNAマイクロアレイ法で、約7000個のヒト遺伝子をスクリーニングし、発現が2倍以上異なる12個の遺伝子を同定した。これらの遺伝子はいずれもコントロールに比べてBach2過剰発現株で発現量が低下していた。次にノーザンハイブリダイゼイション法で、各々の遺伝子の発現量の差が有意かどうかを検討した。その結果、Bcl-2ファミリーのメンバーA1とIL-12のホモローグEBI3遺伝子が、Bach2の標的遺伝子であることが明らかとなった。 2.ヒトA1遺伝子とEBI3遺伝子を単離し、遺伝子の構造を明らかにした。その結果、Bach2の結合配列(NF-E2配列)が各々の遺伝子に存在することを見い出した。 3.Bach1の完全な遺伝子構造を明らかにした。その過程でBach1の新しいaltemative splicing form(Bach1t)を見い出した。Bach1,Bach1tは各々細胞質、核に存在し、Bach1tがBach1の核への移行を促進させることを明らかにした。 3.Bach1のトランスジェニックマウスを6ライン確立した。RT-PCR解析により、外来性のBach1の発現を確認した。現在、白血病の発症や血小板系を中心に造血能についての解析を進めている。
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