研究課題/領域番号 |
12215019
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平井 久丸 東大, 医学部附属病院, 助教授 (90181130)
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研究分担者 |
仲野 徹 大阪大学, 微生物学研究所, 教授 (00172370)
宮島 篤 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (50135232)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
258,000千円 (直接経費: 258,000千円)
2003年度: 61,000千円 (直接経費: 61,000千円)
2002年度: 68,000千円 (直接経費: 68,000千円)
2001年度: 70,000千円 (直接経費: 70,000千円)
2000年度: 59,000千円 (直接経費: 59,000千円)
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キーワード | AML1 / 転写因子 / コンディショナル・ノックアウトマウス / 成体型造血 / B細胞分化 / 巨核球分化 / 造血幹細胞 / コンディショナルノックアウトマウス / T細胞分化 / 胸腺内T細胞分化 / 末梢T細胞 / pre-TCR複合体 / TCRβ / 染色体転座 / 急性リンパ性白血病 / 慢性骨髄性白血病 / BCR / ABLキメラ遺伝子 / Philadelphia染色体 / トランスジェニックマウス / 急性転化 / p53遺伝子 |
研究概要 |
転写因子Runx1(AML1)は急性骨髄性白血病(AML)におけるt(8;21)転座において発見された遺伝子であり、ノックアウトマウスで成体型造血発生の欠如を認め、家族性血小板減少症(FPD/AML)や骨髄異形成症候群(MDS)において変異が認められるなど、造血発生および血球の分化、維持に重要と考えられているが、その成体型造血における意義は必ずしも明らかではない。今回我々はCre-loxP系を用いて成体においてRunx1遺伝子をinducibleに欠損させ得るマウス系統を作成し、その機能を解析した。Runx1遺伝子を欠損させたマウスの末梢血の解析において赤血球系・顆粒球系に大きな異常は認められなかったが、血小板数は正常マウスの1/3〜1/5に減少した。骨髄所見においては小型で未熟な巨核球が著明に増加しており、巨核球分化における多倍体化が障害されることから、Runx1は成体型造血においては特に巨核球の成熟に必須と考えられた。また骨髄の造血前駆細胞のCFUアッセイにおいてはCFU-MegとともにCFU-mix、CFU-GMの増加、c-Kit+Sca-1+Lin-(KSL)分画の細胞数の増加が認められ、Runx1が造血幹細胞の維持においては必ずしも必須ではないこと、およびRunx1の欠損が造血前駆細胞分画の増加若しくは骨髄球系分化の抑制を招来する可能性が考えられた。骨髄移植の系を用い成体マウスの造血系の再構築を評価したところ、Runx1欠損骨髄細胞の移植によりリンパ球分化に障害が認められることから、Runx1はリンパ球分化に必須であると考えられた。
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