研究課題/領域番号 |
12215055
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
岡野 幸雄 岐阜大学, 医学部, 教授 (10177066)
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研究分担者 |
吉岡 孝 岐阜大学, 医学部, 助手 (20311699)
木村 正志 岐阜大学, 医学部, 助手 (40260575)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | Aurora(AIK) / centrosome / dominant negative / cell cycle / bladder cancer / colorectal cancer |
研究概要 |
Auroraファミリーキナーゼは染色体分配および細胞質分裂に関与すると考えられており、ショウジョウバエと出芽酵母から最初にクローニングされた。ヒトでは、少なくとも3種類の関連遺伝子(Aurora A、B、C)が存在することが明らかとなっている(課題名にはAIKとしているが、最近Aurora A、B、Cの統一名が提唱された)。今回、ヒトAuroraファミリーについて以下の諸点を明らかにした。 1)Dominant negative Auora Aの過剰発現による細胞分裂への影響:Aurora Aのキナーゼ領域に変異を導入したdominant negative(DN)Auora AとGFPを融合させ、HeLa細胞で過剰発現させた。DN Aurora Aが発現している細胞をGFPの蛍光によって同定し、細胞分裂への影響を観察した。DN Aurora AのHeLa細胞での過剰発現によって、多核細胞が生じ、中心体数に異常が見られた。分裂時には中心体の位置の異常や染色体が赤道面に並ばないなどの異常が見られた。また、Aurora Aの種々の領域をGFPと融合させHeLa細胞においてその局在を解析した結果、中央部分(キナーゼ領域のN-末端領域)が中心体への局在に必要であると考えられた。(投稿準備中) 2)大腸癌とAuroraAおよびAurora Cの発現の相関:Aurora AおよびAurora Cの癌との関連を調べるために、抗Aurora Aおよび抗Aurora C抗体を用いて大腸癌組織の免疫組織染色を行った。大腸癌組織において、Aurora Aの過剰発現が78例中53例(68%)で、Aurora Cの過剰発現が78例中40例(51%)で観察された。また、これらの蛋白質を過剰発現している試料間には相関がないことから、Aurora AとCは異なる機構で発現異常が起こっていると考えられた。 3)膀胱癌とAurora Aの発現量との相関:Aurora A蛋白質に対する特異抗体を用いて、膀胱癌組織の病理組織標本を染色した。高い比率で組織病理型に関わらず、癌組織のみが陽性に染色された。一方、良性腫瘍では陰性ないし部分的に染色されたにすぎなかった(投稿中)。
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