研究課題/領域番号 |
12215082
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中村 敏一 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00049397)
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研究分担者 |
松本 邦夫 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90201780)
船越 洋 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40273685)
水野 信哉 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10219644)
町出 充 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90346198)
小清水 右一 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50281126)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
102,000千円 (直接経費: 102,000千円)
2004年度: 22,000千円 (直接経費: 22,000千円)
2003年度: 21,000千円 (直接経費: 21,000千円)
2002年度: 21,000千円 (直接経費: 21,000千円)
2001年度: 21,000千円 (直接経費: 21,000千円)
2000年度: 17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
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キーワード | HGF / c-Met / NK4 / 血管新生阻害 / 線維症 / 筋線維芽細胞 / 上皮・間葉相互作用 / がん悪性化 / 制癌 / 浸潤 / 転移 / 腫瘍血管新生 / HGFアンタゴニスト / 血管新生 / 浸潤・転移 / クリングルドメイン / LIMキナーゼ / 細胞骨格 |
研究概要 |
平成16年度において以下の成果を得た。 1)細胞の癌化は正常組織での細胞増殖制御の破綻を背景としているため、正常細胞における増殖停止機構の解明は重要な意義を持つ。本研究では、健常肝より調製した初代培養肝細胞を用いて、肝細胞増殖因子、HGFの細胞増殖誘導作用が細胞接着を介して抑制される分子機構について解析し、細胞接着により発現誘導されるチロシンフォスファターゼによりHGF受容体であるc-Metチロシンキナーゼの活性化が抑制されることを明らかにした。 またヒト株化肺癌細胞を用いて、c-Metのjuxtamembrane領域にある985番目のセリン残基がリン酸化されているとHGFの存在下でもc-Met活性化が抑制されることを見出した。 2)癌の浸潤・転移を抑制するための機能分子としてデザインしたHGFアンタゴニスト、NK4は血管新生も阻害する2機能性分子である。NK4による制癌作用の解析を進めた結果、NK4は血管内皮細胞の管腔形成阻害、細胞外基質への接着を阻止するとともに内皮細胞のアポトーシスを促進することが明らかとなった。一方、胃癌モデルにおいてNK4遺伝子治療は抗癌剤との併用により相乗的な制癌作用を示すことを見出した。 3)肝硬変に代表される慢性臓器疾患では、実質細胞の脱落に伴い、間質線維症に至る。今回、肝硬変と肺線維症の動物モデルを用い、間質線維化の過程で中心的な役割を担う筋線維芽細胞にc-Metの発現が誘導されていることを見出した。さらにHGFが筋線維芽細胞に作用し、アポトーシス誘導と細胞外基質融解を介して線維化を解除する機序を明らかにした。
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