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リンパ増殖性疾患におけるp73の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 12215125
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関札幌医科大学

研究代表者

一宮 慎吾  札幌医科大学, 医学部, 助手 (30305221)

研究分担者 佐藤 昌明  札幌医科大学, 医学部, 助教授 (40187232)
佐藤 昇志  札幌医科大学, 医学部, 教授 (50158937)
研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワードp73 / リンパ増殖性疾患 / 胸腺
研究概要

(目的)
リンパ増殖性疾患におけるp73の発現を検索するため、p73アイソフォームの中で最も発現が高いp73αに対する抗体を作成し、免疫組織化学的検討とともに分子生物学的解析を行った。
(方法)
リンパ節や胸腺といった正常組織とともに、様々な種類の悪性リンパ腫や胸腺腫を対象として免疫組織化学を行った。また、p73αのcDNAをプローブとしたノザン解析により遺伝子発現も検討した。
(結果と考察)
1.正常のリンパ節や脾臓、胸腺皮質を用いた結果、各分化段階のT細胞、B細胞いずれにおいても、p73αの発現は免疫組織化学の検出感度以下であった。また検索した範囲では、各種悪性リンパ腫でのp73αの発現異常も見られなかった。一方、遺伝子再構成を余儀なくされるリンパ球の分化過程において、oncogenic translocationを抑制する機構が明らかにされつつある。DNA修復依存性の細胞死に深く関係しているp73が、RT-PCR法によりリンパ球に発現していることが報告されており、この機構にp73が関与しているかどうかは今後検討すべき課題と思われる。
2.胸腺組織ではリンパ球に発現が見られなかったが、胸腺上皮細胞の細胞核に発現が認められた。ノザン解析でも胸腺組織でのp73α遺伝子の発現が観察された。リンパ増殖性疾患の中で、悪性リンパ腫にはp73αの発現異常は確認されたかったものの、様々な程度でリンパ球増殖を伴っている胸腺腫においてp73αの発現が低下していた。このことは、転写因子として機能するp73αの発現異常が胸腺腫発生に関与する可能性を示唆する。また、T細胞と胸腺上皮細胞との関係は、胸腺腫のみならず、自己免疫疾患などT細胞の機能異常が関与する疾病とも連関しており、p73に視点を置いた両者の関係が明らかにされれば、免疫異常の研究にも大きな展開がもたらされるかもしれない。

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ichimiya S, et al: "p73 : structure and function"Patholgy International. 50・8. 589-593 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Ozaki T, et al.: "NFBD1/KIAA0170 is a novel nuclear transcriptional transactivator with BRCT domain"DNA and Cell Biology. 19・8. 475-485 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2018-03-28  

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