• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

リソゾーム由来の新カスパーゼ3活性化酵素と肝癌におけるこの欠如

研究課題

研究課題/領域番号 12215151
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関徳島文理大学

研究代表者

勝沼 信彦  徳島文理大学, 家政学部兼健康科学研究所, 教授 (50035375)

研究分担者 津下 英明  徳島文理大学, 家政学部兼健康科学研究所, 助教授 (40299342)
研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
キーワードアポプトーシス / 癌細胞 / カスパーゼ / リソアポプターゼ / カテプシン阻害 / リソゾーム
研究概要

要約:癌細胞はアポプトーシスから免れている細胞であるということは、癌が癌である為の最も大切な共通の性質であり、今まで全くわかっていなかった。平常細胞のリソゾームには2種のプロカスパーゼ3を活性化する酵素があることを発見している。更に、高分子50kDaの方だけが特定の引き金により細胞質に遊離してプロカスパーゼ3を活性化することにより、アポプトーシスに関与することがわかっている。我々の調べた5種類の肝癌培養細胞では両者ともに非常に低値であった。その他の7種の癌では18kDaのものは非常に高値であったが、50kDaのものは全てに欠如していた。即ち12種の全ての癌に50kDaのリソアポプターゼが欠如しており、これが癌細胞にアポプトーシスが起こらない原因と考えられる。
研究目的:癌の最も特徴的な性格の1つは、アポプトーシスから免れていることである。我々はその理由の1つとして、50kDaリソアポプターゼを欠如していることを明らかにした。50kDaのリソアポプターゼの遺伝子発現を明らかにして、発現させることが出来れば癌細胞にアポプトーシスを誘導することが可能になる。新しい癌治療法の開拓となる。
研究組織:リソアポプターゼの構造決定と性質:勝沼信彦(徳島文理大学・健康科学研究所・教授)、各種癌のリソアポプターゼの分析:津下英明(徳島文理大学・健康科学研究所・助教授)
方法と結果:肝癌培養細胞McARH7777、HepG2、H4IIE、MH1-C(第1群)、ならびにIA-XsSBR、他のオリジンのHL-60、NBT-II、NMN(第2群)の培養細胞を大量に培養し、リソゾーム分画をとり、ジギトニン抽出液を酵素として測定に使用した。乳腺癌種MC-5、MX-1、MC-2およびH-31のNudemiceに移植した固形癌(第3群)を使用した。第1群はプロカスパーゼ3の活性化作用をほとんど示さなかった。第2群はin vitroでプロカスパーゼ3の強い活性化作用を持つが、これは全てl8kDaの活性であり、50kDaのものは欠損していた。第3群も高い18kDa活性を持っていたが、50kDaのものは持たなかった。即ち、18kDaの含有量は癌細胞種により大差があるが、全て50kDaのものを欠損していた。これが、これらの癌細胞がアポプトーシスを起こさない理由と考えている。
考察:(1)これら12種の癌細胞に全て50kDaの欠損が見られたが、遺伝子の欠損なのか、遺伝子は存在するが発現の問題なのか?が今後の最大の課題である。(2)それには50kDa酵素のクローニングが最大の課題である。(3)18kDaのものを細胞質に遊離させて、細胞質のプロカスパーゼ3の活性化に参画させることが出来ないであろうか?

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] N.Katunuma,A.Matsui,K.Utsumi,Q.T.Le and A.Ohashi: "A novel procaspase-3 activating cascade in liver lysosomes, and lack of the cascade in hepatoma cells."Advances in Enzyme Regulation.. 40. 427-438 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] N.Katunuma,A.Matsui,Q.T.Le,E.Murata,M.Nakano(他5名): "Novel procaspase-3 activating cascade mediated by lysoapoptases and its biological significances in apoptosis."Advances in Enzyme Regulation.. 41(in press). (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

URL: 

公開日: 2000-04-01   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi