研究課題/領域番号 |
12215172
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪府立成人病センター研究所 |
研究代表者 |
三好 淳 大阪府立成人病センター研究所, 総括研究員 (80166214)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2000年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | ノックアウトマウス / アポトーシス / 低分子量G蛋白質 / Smg GDS / 心筋細胞 / 胸腺細胞 / Ki-Ras / ES細胞 |
研究概要 |
低分子量G蛋白質Ras群およびその活性化調節蛋白質であるSmgGDSのノックアウトマウスの表現型解析から、マウス生体内でRasがアポトーシスに拮抗的に作用する可能性を見いだした。Smg GDS欠損マウスとKi-Ras欠損マウスの心臓病変は形態が酷似しており、N-Ras欠損およびH-Ras欠損の影響が軽微であることを考慮すると、Smg GDS欠損マウスはKi-Ras機能欠損のよりマイルドな表現型と考えられる。本研究においては、Smg GDSの生理的な標的低分子量G蛋白質がKi-Rasであることを実証し、Smg GDS欠損マウスおけるアポトーシス誘導系の亢進に関連する分子機構を明らかにすることを目的とした。Smg GDS欠損マウスの70%は、心筋細胞のアポトーシス亢進により出生時に死亡するため、十分な個体数を確保しにくい。また、胸腺の低形成が顕著であり、培養系の研究材料として胸腺細胞を用いることが難しい。これらの問題点を解決する目的で、Smg GDS欠損胎仔線維芽細胞およびSmg GDS欠損ES細胞を作成し、その有用性を検討した。細胞増殖シグナルに対するMAPKの活性化、アポトーシス誘導刺激に対するcaspase 3活性に関しては、Smg GDS欠損細胞と野生型細胞間で有意差が認められなかったが、Smg GDS欠損細胞では細胞の接着能、プレーティング効率の低下が認められた。これらの培養細胞はSmg GDSのRho、Rac、Cdc42系への影響を解析するには有用であるが、抗アポトーシス形質の解析には適さないと考えられた。今後は、Smg GDS欠損によるアポトーシス亢進を忠実に反映する分化状態にある細胞を検索し、さらに条件的遺伝子ターゲッティングによるマウス個体の研究を進める計画である。
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