研究課題/領域番号 |
12217013
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
片寄 友 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (20302151)
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研究分担者 |
海野 倫明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70282043)
鈴木 正徳 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (70206530)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2000年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | p27 / アデノウイルス / Fas |
研究概要 |
はじめに:我々の治療の中心である胆管癌症例は浸潤性が高く、特に脈管、神経周囲浸潤が高率で、根治手術が困難であり(鈴木らCancer64,658-666,1989)、予後およびQOLの改善のため放射線治療を含めた集学的治療を施行してきた。しかし、癌の根絶を図り治癒させるためには、腫瘍特異性があり、抗腫瘍活性の高い治療法の開発が不可欠であると考えられている。昨今の分子生物学的手法が急速に進歩し、遺伝子治療が我が国でも試みられてきている。われわれはcyclin dependent-kinase inhibitor p27^<kip1>を組込んだアデノウイルス(Adp27)を用いて、乳癌細胞株を用いてAdp27がp53の状況に関係無くアポトーシスを誘導できることを証明した。 そこで、p27^<kip1>を用いた遺伝子治療により、遺伝子に捕らわれない広く応用できる治療をの開発を目指した。 研究実績概要:われわれは、アデノウイルスp27(Adp27)が各種細胞株に対してアポトーシスを誘導する際、フローサイトメトリー(FACS)を用いてFas ligand(FasL)が細胞表面に発現することを既に証明しており、Fas経路がAdp27のアポトーシスの一つの経路と考えている。そこで、本年度は、Adp27がアポトーシスを誘導する際のFasLの発現メカニズムを解明すると共に、Fas経路がAdp27のアポトーシスに関与する度合いを検討した。その結果、TFK-1に於いてFasLの中和抗体によりアポトーシスがほぼ完全に抑制されたことにより、Adp27のアポトーシスがFas経路を主に用いることがわかり、またFasLはWestern blot法あるいはRT-PCR法に於いても発現は認められず、転写に依存しない機構で、FasLの細胞表面への発現がコントロールされていることが明かとなった。
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