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FLIPによるアポトーシス制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 12217037
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東京大学

研究代表者

内藤 幹彦  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (00198011)

研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2000年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
キーワードアポトーシス / FLIP / Apollon / 脳腫瘍
研究概要

細胞の生死はさまざまなタンパク質により制御されており、アポトーシス制御機構の異常は癌化、癌の悪性化に密接に関係している。本研究ではアポトーシスの情報伝達経路の上流でアポトーシス抑制作用を示すと考えらるFLIPと、下流で抑制作用を示すと考えられるApollonの機能を解析し、これらのアポトーシス制御因子の癌化・癌の悪性化との関連を調べた。FLIPの機能を解析するために、FLIPと結合するタンパク質のスクリーニングを行い、カルシウム結合配列をもつ2種類のタンパク質を同定した。これらのタンパク質の機能はまだよくわかっていないが、カルシウムによるアポトーシス制御にFLIPが関与する可能性が考えられる。Caspaseを阻害することが報告されているIAPファミリー(XIAP,survivin,cIAP1,cIAP2,Apollon)の発現を39種のヒトがん細胞株で調べた結果、XIAP,survivin,cIAP1は肺、大腸、胃、乳がん細胞の多くで発現が認められ、cIAP2,Apollonは主に脳、卵巣、腎がん細胞で発現が認められた。Apollonの細胞内での発現部位を脳腫瘍細胞SNB78及び腎がん細胞RXF631Lで免疫染色により検討した結果、いずれの細胞も細胞質が強く染色された。次に脳腫瘍の臨床検体でApollonの発現を免疫組織化学染色法により検討した結果、悪性度の高い脳腫瘍ほどApollonを発現する傾向が観察された。脳腫瘍細胞株のひとつSNB-78はApollonを大量に発現しており、いろいろな抗癌剤に抵抗性を示した。SNB78細胞でApollonの発現量を低下させると、細胞は抗癌剤によるアポトーシス誘導をおこしやすくなった。これらの結果からApollonはアポトーシスを制御することにより、脳腫瘍の悪性化に関与する可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Sakamoto,H.: "Glyoxalase I is involved in resistance of human leukemia cells to antitumor agents-induced apoptosis."Blood. 95. 3214-3218 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Torii,S.: "Molecular cloning and functional analysis of apoxin I, a snake venom-derived apoptosis-inducing factor with L-amino acid-"Biochemistry. 39. 3197-3205 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Ishiguro,T.: "Analysis of novel metastasis-associated gene TI-227."Jpn.J.Cancer Res.. 91. 390-394 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Kobayashi,J.: "Multidrug resistance reversal activity of taxoid from laxus cuspidata in KB-C2 and 2780AD cells. "Jpn.J.Cancer Res.. 91. 638-642 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Kochi,S.: "Induction of apoptosis in mouse brain capillary endotherial cells by cyclosporin A and tacrolimus."Life Sci.. 66. 2255-2260 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Ishiguro,T.: "Inhibitory effect of ATF3 antisense oligonucleotide on ectopic growth of HT29 human colon cancer cells."Jpn.J.Cancer Res.. 91. 833-836 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2018-03-28  

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