研究課題/領域番号 |
12217120
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
澤 智裕 熊本大学, 医学部, 助手 (30284756)
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研究分担者 |
前田 浩 熊本大学, 医学部, 教授 (90004613)
赤池 孝章 熊本大学, 医学部, 助教授 (20231798)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | キサンチンオキシダーゼ / NO / パーオキシナイトライト / 酸素ラジカル / スーパーオキサイド / EPR効果 / 酸化酵素 / ポリマーコンジュゲート |
研究概要 |
活性酸素の細胞毒性に基づいた化学療法の構築を目的として、ポリマー結合酸化酵素を合成し、その体内分布(特に腫瘍組織への集積性)および抗腫瘍活性について検討した。酸化酵素であるD-アミノ酸オキシダーゼ(DAO)およびキサンチンオキシダーゼ(XO)は、それらのリジン残基に対して、スクシミドで活性化したポリエチレングリコール(PEG)を用いてPEG鎖を導入した(以下、それぞれPEG-DAO、PEG-XOと略す)。培養細胞をPEG-DAOあるいはPEG-XOとそれらの基質、D-アラニンあるいはヒポキサンチンとともに作用させると顕著な細胞毒性が見られた。また、この細胞毒性はカタラーゼ添加により見られなくなることから、活性酸素がその本体であることが示唆された。PEG化酵素をマウス尾静脈より投与すると、肝臓、腎臓などの正常組織にはほとんど分布せず、固型腫瘍にのみ効率良く集積した。このような体内分布は未修飾の酵素では見られなかった。さらにこれらPEG結合酸化酵素と基質の併用投与は、副作用を示すことなく顕著な抗腫瘍活性を示した。以上の結果より、PEG化酸化酵素は固型腫瘍に選択的に集まり、そこで活性酸素を産生することにより優れた抗腫瘍活性を示すことが分かった。
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