研究課題/領域番号 |
12217136
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
谷川原 祐介 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (30179832)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | CYP2D6 / 抗がん剤 / タモキシフェン / 遺伝子変異多型 / TaqManPCR法 / CYP2D6*10 / 薬物代謝酵素 / 一塩基変異多型 |
研究概要 |
乳癌治療に繁用される抗がん剤タモキシフェン(TAM)は有効性に大きな個人差が認められ、この反応性に差違を生じる原因は未だ不明な点が多い。TAMは薬物代謝酵素CYP2D6により活性化され、より強力な作用を有する代謝物を生成することから、薬効の個人差がCYP2D6遺伝多型に起因している可能性が考えられる。そこで、このCYP2D6の迅速遺伝子診断法を確立すべく、日本人において最も頻度の高い一塩基変異多型(SNP)であるCYP2D6^*10の診断を目的として、対立遺伝子特異的増幅法と蛍光プローブ法を組み合わせたTaqMan PCR法の開発を試みた。 まず、薬物代謝酵素活性低下を引き起こす原因と考えられているCYP2D6^*10のSNP(C188T)をターゲットとしてTaqManプローブを設計した。また、CYP2D6近傍領域には塩基配列の類似したCYP2D7PおよびCYP2D8Pが存在するため、これらの領域を増幅しないようCYP2D6特異的なPCRプライマーを探索した。次に、本法によって得られたPCR産物についてシークエンス解析を行った結果、CYP2D6の配列であることが確認され、またSNP部位についてもTaqMan PCR法による結果との一致が得られたことから本法の妥当性を確認できた。 今回確立したTaqMan PCR法は、PCR反応のみでタイピングするため、従来法より省力化と効率化が高まり、遺伝子診断に要する時間とコストを飛躍的に短縮できる。採血後わずか4時間で数百検体の判定が可能であり、代謝能低下が予想されるCYP2D6^*10のホモ接合体を迅速に判定できるようになった。今後、TAMの活性に影響しうるCYP2D6の遺伝子変異の迅速な診断を通して、TAMによる抗がん作用の個人差を研究する上で有用な手法である。
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