研究課題/領域番号 |
12217163
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
上原 至雅 国立感染症研究所, 生物活性物質部, 部長 (50160213)
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研究分担者 |
深澤 秀輔 国立感染症研究所, 生物活性物質部, 室長 (10218878)
村上 裕子 国立感染症研究所, 生物活性物質部, 主任研究官 (00142133)
野口 耕司 国立感染症研究所, 生物活性物質部, 主任研究官 (80291136)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
115,500千円 (直接経費: 115,500千円)
2004年度: 22,500千円 (直接経費: 22,500千円)
2003年度: 22,300千円 (直接経費: 22,300千円)
2002年度: 22,000千円 (直接経費: 22,000千円)
2001年度: 24,700千円 (直接経費: 24,700千円)
2000年度: 24,000千円 (直接経費: 24,000千円)
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キーワード | 足場非依存性増殖 / アノイーキス / アポトーシス / BH3-only蛋白質 / Bim / シグナル伝達 / MEK阻害剤 / apoptosis / anoikis / 乳がん / ERK / anicequol / spicamycin / 乳がん細胞 / U0126 / rapamycin / MIA PaCa-2 / TPA |
研究概要 |
MEK阻害剤が、ヒト乳がん細胞2株に対し、非接着状態でのみapoptosis、即ちanoikis感受性を誘導すること、その感受性誘導にBH3-only proteinの一つであるBimELが重要な働きをしていることを報告した。BimELはERKによるリン酸化がユビキチン化の引き金になっており、MEK阻害剤はそのリン酸化を阻害する。その結果ユビキチン-プロテオソーム系によるBimELの分解が抑制され、BimELの蛋白レベルが上昇する。anoikis感受性が誘導されるがん細胞株では、もともとのBimの蛋白レベルが非常に低く、これらの細胞ではMEK-ERK経路の活性化によるBimELのリン酸化、分解促進がanoikis回避の主要な機構であると考えられた。乳がん以外のがん細胞でもMEK阻害剤によりanoikis感受性となるものがあり、特に大腸がん細胞株は程度の差はあるものの、調べた株全てでanoikis感受性が誘導された。いずれの細胞でもBimELレベルは上昇し、anoikis感受性の誘導はERKの活性化レベルよりも、BimELの増加と相関した。以上から、Bimはanoikis誘導の重要な決定因子であり、MEK阻害剤感受性予測の指標となることが示唆された。また、がん化シグナル特異的阻害剤の探索からは、放線菌よりspicamycinの新規類縁体を見出す一方、真菌由来のテルペノイドanicequolの誘導体の中に、anoikis誘導活性においてanicequolより選択性が大きい化合物を見出した。
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