• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ヘリコバクタ・ピロリ感染のリスク要因および感染経路に関する疫学研究

研究課題

研究課題/領域番号 12218204
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関山形大学

研究代表者

深尾 彰  山形大学, 医学部, 教授 (80156736)

研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワードヘリコバクタ・ピロリ / 感染経路 / A型肝炎ウイルス
研究概要

目的:本研究は、ヘリコバクタ・ピロリ(HP)感染に関連する要因を解明し、その感染経路について推定を行うことを目的としている。
方法:住民を対象とした健康診査受診者に対して調査の説明を行い、承諾の得られた住民に生活歴に関する自記式質問票を配布し、IgG抗ヘリコバクタ・ピロリ抗体(HP抗体)およびIgG抗A型肝炎ウィルス抗体(HAV抗体)を測定した。
結果:採血と質問票調査に応じた対象者473人(男性252人、女性221人)のうち、HP抗体陽性率は、男性で63.9%、女性で64.3%であった。HP抗体とHAV抗体の一致性に関しては、全体でカッパ値0.17とわずかな一致性が示唆されたが、性・年齢を補正したロジスティック回帰分析では両者には有意な関連が認められなかった(オッズ比1.4;95%信頼区間0.9-2.3)。質問票調査項目で有意に関連していた要因は、幼少期の猫の飼育(1,5;1.0-2.3)、最終学歴が20歳以下(2.9;1.4-6.7)、現在の猫の飼育(1.8;1.1-3.3)、胃内視鏡検査の受診歴(2.4;1.5-3.9)、十二指腸潰瘍の既往(3.1;1.2-9.6)などであった。このうち、胃内視鏡検査の既往については、検査回数が1回および2回以上のオッズ比がそれぞれ2.2および2.5と有意な量反応関係が見られた。
考察:HPとHAVの感染には有意な関連が認められず、HPの感染経路はHAVとは異なる様式をとっている可能性が示唆された。最終学歴が比較的低いことに関連が見られ、社会経済状態との関連が示唆された。猫の飼育に関する知見が妥当であれば、HPの感染経路の解明や今後の感染予防の対策として意義があると考える。胃内視鏡検査受診歴については、因果関係が明らかでないものの、受診回数と関連の強さに量反応関係が認められたことから、胃内視鏡検査が原因である可能性が高いことが示唆される。

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書

URL: 

公開日: 2000-04-01   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi