研究課題/領域番号 |
12218207
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森 茂郎 東京大学, 医科学研究所, 教授 (30010424)
|
研究分担者 |
佐藤 均 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70183829)
中村 栄男 愛知がんセンター病院, 遺伝子病理診断部, 部長(研究職) (80180363)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
45,700千円 (直接経費: 45,700千円)
2003年度: 11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
2002年度: 11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
2001年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
2000年度: 11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
|
キーワード | ウィルス / 癌 / ゲノム / 細胞・組織 / 病理学 / 悪性リンパ腫 / 胚中心 / Epstein-Barrウィルス / 8型ヘルペスウィルス / bcl-6 / ホジキン病 / Epstein-Barrウイルス / 8型ヘルペスウイルス / bcl16 / ヘルペスウイルス / Epstein Barrウイルス |
研究概要 |
我々は近年、日本人ホジキン病の特性について研究している過程で偶然に、正常日本人のEBV感染率が、以前言われていたような小児で99%という値ではないと考えさせるデータを得たので、これを確認する疫学研究を行い、6-10歳児の抗体保有率が1990年以降、95%から70%以下に急激に低下しつつあることを見出した。この陽性率の変化を統計数学的に処理したところ、2005年以降、この世代の児童の抗体保有率は50%を切ることが計算上推定された。EBVはいうまでもなく我が国の悪性リンパ腫、胃癌などの発生に大きな役割を果たしている。従って小児におけるこのような感染率の変化は今後の日本人におけるEBV関連リンパ腫の発生の低下という現象を推定させるものであると考えた。そこで、多数の日本人悪性リンパ腫について、腫瘍細胞中にEBV transcriptの同定を行うことによって、我が国のEBV関連リンパ腫の現時点での実体を明らかにすることを試み、さらに、今後30年間の小児のEBV抗体陽性率を参考に、それらの各亜型の発生の推移を推定した。今回の検索の結果として、我が国では今後それぞれの時代に小児期であるポピュレーションが成人になる年度において、EBV関連非ホジキンリンパ腫は漸減し、2160年頃にはEBV関連リンパ腫総体は現在の3/4以下に減少するということが推定された。なお、EBV関連ホジキン病についてはこの推定が出来なかった。この間の他の成果として、EBV関連リンパ腫の新たなマーカーとしてLMP2aの発現動態を明らかにしたこと(未発表)を付け加える。
|