研究課題
特定領域研究
細胞増殖、細胞分化と細胞がん化の制御に重要な役割を果たすMAPキナーゼのシグナル伝達の特異性と効率を制御する仕組みとしてのドッキング相互作用を詳細に解析し、MAPキナーゼ分子上のドッキング部位として、CD領域とED部位(とそれぞれ名付けた)を含むドッキング溝を同定した。細胞増殖因子受容体の下流の主要なシグナル伝達経路であるERK MAPキナーゼ経路について、その時間的空間的制御機構を解析し、SproutyがRas/ERK経路の新しいタイプのネガティブフィードバックインヒビターであり、ERK活性の持続時間あるいは活性化程度を調節する因子であること、SefがERKの核内移行を阻害するが、ERKの細胞質での活性化は阻害しない、ERK活性の空間的調節因子であることなどを明らかにした。さらに、ERKによる遺伝子発現調節の網羅的かつ体系的解析を行い、静止期からS期へ細胞周期が進行するために必要なERK依存的な遺伝子発現制御の新しい機構を見出した。進化的に保存されたM期タンパク質キナーゼPolo-like kinase 1(Plk1)の機能解析を行い、Plk1がM期のマスターエンジンであるcdc2/サイクリンB複合体とその活性化因子であるcdc25CのM期前期での核内移行を制御していることを明らかにした。また、Plk1のリン酸化のコンセンサス配列を同定し、タンパク質キナーゼMyt1をPlk1の基質として新たに同定し、Myt1のリン酸化がM期におけるゴルジ体の断片化に関与することを示した。
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