研究課題
特定領域研究
線虫やショウジョウバエの発生過程で細胞極性の成立に関わっているaPKC-PARシグナル系を見出した。線虫受精卵の非対称分裂への関わりに加え、カエル未受精卵の極性への関わりを見出した。さらに、ほ乳類上皮細胞における役割と機構の解析を進め、キナーゼaPKCがAR-3, PAR-6と相互作用し、その細胞内局在が、細胞極性化における必須の役割を果たしていることを証明した。この経路が線虫受精卵からほ乳類上皮細胞、ハエの神経芽細胞からほ乳類の神経細胞まで、その極性化の普遍的なシグナル経路をなしていることを明らかとした。APKC/PAR-6が、がん抑制遺伝子でもあるLglとPAR-3と相互作用して、上皮極性化の要として働いていることを見出した。さらに、aPKCの新たな下流因子としてPAR-1を見出した。PKCはPAR-1のT562を直接リン酸化し、PAR-1のラテラル膜ドメインへの局在を細胞質に変化させ、PAR-1の極性化活性を抑制的に制御している。極性タンパク質の一つの機能は他の極性タンパク質の局在制御であった。上皮細胞極性化の基本的構図として、LglとPAR-3の下流で、aPKC/PAR-6とPAR-1が、細胞骨格系、小胞輸送系を介して、細胞接着装置と膜ドメインの形成に関わっている。上皮細胞の3次元培養系やaPKC、PAR-3の組織特異的ノックアウトマウスの解析から、aPKC-PAR系が個体レベルでも上皮細胞のアピコベーサル極性形成に必要であること、上皮組織構築の要として働いていることを個体レベルで明らかとした。
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