研究課題/領域番号 |
12219217
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮園 浩平 東京大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90209908)
|
研究分担者 |
今村 健志 (財)癌研究会, 癌研究所生化学部, 部長(研究職) (70264421)
宮澤 恵二 東京大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (40209896)
渡部 徹郎 東京大学, 大学院医学系研究科, 助手 (00334235)
齋藤 正夫 東京大学, 大学院医学系研究科, 助手 (90345041)
加藤 光保 (財)癌研究会, 癌研究所生化学部, 主任研究員 (20194855)
井上 博文 (財)癌研究会, 癌研究所生化学部, 研究員 (70321635)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
407,900千円 (直接経費: 407,900千円)
2004年度: 89,500千円 (直接経費: 89,500千円)
2003年度: 89,500千円 (直接経費: 89,500千円)
2002年度: 89,500千円 (直接経費: 89,500千円)
2001年度: 89,000千円 (直接経費: 89,000千円)
2000年度: 50,400千円 (直接経費: 50,400千円)
|
キーワード | TGF-β / Smad / シグナル伝達 / 癌遺伝子 / 癌抑制遺伝子 / ユビキチン化 / 転写因子 / 血管新生 / BMP / ユビチキン化 / c-myc / 受容体 / Smurf1 / Wntシグナル / シグナルクロストーク / がんの浸潤・転移 |
研究概要 |
我々はがんの発生と進展に関わるTGF-βシグナルを中心にそのシグナルを制御する因子の同定と、これらの因子の生体内での役割中心に研究した。 1)我々はE3リガーゼであるSmurf1がSmad7を細胞質へ移行させたのち、TGF-βレセプターを分解するために細胞膜へ局在させることを明らかにした。Smurf1はアミノ末端近傍にC2ドメインを持つが、C2ドメインを欠損したSmurf1ΔC2はSmad7と結合し、核内から細胞質へと移行した。しかしSmurf1ΔC2は細胞膜へ移行することができず、TGF-βレセプターと結合することができなかった。以上から、C2ドメインがTGF-βシグナルの抑制にも重要であることが明らかとなった。 2)ArkadiaはRING型E3ユビキチンリガーゼで、HECT型ユビキチンリガーゼであるSmurf1と同様に抑制型Smadと結合した。しかし、Smurf1が抑制型Smadを介してレセプターの分解を引き起こし、シグナルを負に制御するのに対し、Arkadiaはレセプターの分解を誘導せず、シグナルを正に制御することが明らかとなった。 3)TGF-βレセプターキナーゼのインヒビターがマウスES細胞由来の血管内皮細胞の増殖とシート形成を促進することを明らかにした。さらにTGF-βシグナルの抑制がclaudin-5の発現を上昇させることによって、血管のインテグリティーを維持するのに重要であることを示唆した。 4)Smad7がマウス乳がんモデルにおいてがんの転移を抑制するを明らかにした。DNAマイクロアレイでSmad7によって調節される遺伝子の網羅的解析を行ない、200個以上の遺伝子がSmad7によってその発現が抑制されることが明らかとなり、とくにいくつかの転写因子と細胞外マトリックスタンパク質が特異的に変動し、転移に関わっていることが示唆された。
|