研究課題/領域番号 |
12301005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験系心理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
苧阪 直行 京都大学, 文学研究科, 教授 (20113136)
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研究分担者 |
蘆田 宏 京都大学, 文学研究科, 助教授 (20293847)
福山 秀直 京都大学, 高次脳機能総合研究センター, 教授 (90181297)
柴崎 浩 京都大学, 医学研究科(H15年度まで), 教授 (30037444)
苧阪 満里子 (苧坂 満里子) 大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (70144300)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
43,600千円 (直接経費: 37,600千円、間接経費: 6,000千円)
2003年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2002年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2001年度: 18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2000年度: 17,600千円 (直接経費: 17,600千円)
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キーワード | ワーキングメモリ / リーディングスパン / 前頭前野 / ACC / 注意 / 中央実行系 / リスニングスパン |
研究概要 |
一連の意識とワーキングメモリの脳内メカニズムの研究を行った結果、まずワーキングメモリがアクティブな意識の形成に不可欠であることを明らかにすると同時次の結果を得た。(1)実行系機能の脳内メカニズムについてはfMRIを用いた一連の実験の結果、脳の前部帯状回(ACC: Anterior Cingulate Cortex)と前頭前野(PFC: Prefrontal Cortex)の神経ネットワークが注意制御という実行形機能の中心的役割を担っていることを明らかにした。(2)ワーキングメモリの個人差については、構造化方程式モデリングなどによる解析の結果、言語性ワーキングメモリについてはこのネットワークによって駆動されており、ACC-PFCの処理の重みによってワーキングメモリの個人差が説明できることが明らかになった。(3)空間性ワーキングメモリについては視覚および空間ワーキングメモリが分離可能であり、いずれも前頭前野とACCのネットワークのほか、高次視覚野や頭頂-側頭葉ネットワークがかかわることが明らかになった。(4)言語性・空間性ワーキングメモリの相互作用については、課題により相互作用が認められ実行系機能がかかわることが分かった。最終年度には高齢者、バイリンガルや空間表象操作にかかわるワーキングメモリの情報更新や調整の研究を焦点化の手続きを導入して実施し、(1)-(4)を支持する結果を得た。高齢者については、RST(Reading Span Test)とOST(Operation Span Task)課題によりワーキングメモリ容量のハイ群とロー群を設定した上で、行動データとfMRIデータをワーキングメモリ課題下で高齢者と健常青年で比較し、数理モデル(構造化方程式モデリング:SEM)や通常のSPM解析処理を適用し、ハイ群ではACC-PFCの結合の重みが高いが、ロー群では低いことがわかった。
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