研究課題/領域番号 |
12304017
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山口 泰男 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (80005917)
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研究分担者 |
大山 研司 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60241569)
石本 賢一 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00212936)
小野寺 秀也 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (50005972)
東方 綾 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (40300884)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
45,870千円 (直接経費: 40,500千円、間接経費: 5,370千円)
2002年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2001年度: 15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
2000年度: 22,600千円 (直接経費: 22,600千円)
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キーワード | RB_2C_2 / 反強四重極秩序 / 反強磁性 / 磁気構造 / 磁気相図 / 相転移 / 電気四重極子 / 磁気相極子 / 電気四重極子モーメント / 磁気双極子モーメント / 電気四重極モーメント |
研究概要 |
本研究は、正方晶RB_2C_2系における四重極相互作用と四重極秩序を実験的に解明することを目的として、単結晶の育成、結晶構造の同定から始めて、帯磁率、磁化、比熱、電気抵抗、メスバウアー分光、中性子散乱等の実験を行ったものである。 T_Q=24.5Kで反強四重極秩序転移、T_N=15.3Kで反強磁性秩序転移を示すDyB_2C_2、T_N=5.8K、T_Q=5.0Kと逐次転移が逆転するHoB_2C_2の詳細な磁気相図を確定するとともに、磁場中単結晶中性子回折により各相の磁気構造、四重極構準を明らかにした。また、T_N=21.7Kの反強磁性体であるTbB_2C_2の異常な磁気相図が磁場誘起反強四重極秩序相の発現によることを明らかにし、それぞれの磁気ならびに反強四重極構造を明らかにした。 HoB_2C_2の反強四重極相に隣接するT_Q≦T≦T_Nの磁気相は、従来立方晶(Ce,La)B_6でのみ知られていた異常な磁気相(IV相)と相図上の等価な位置を占め、弾性定数異常などの共通性を示す。さらに、TbB_2C_2の反強磁性相も共通する異常磁気相であること、(Dy, Gd)B_2C_2においてもIV相が発現することを見出した。このIV相は磁気八重極子相互作用の強い影響が指摘されるなど、今後の重要な研究課題であるが、その四例中三例を見出すことが出来た。 また、中性子回折と^<161>Dyメスバウアー分光の組合せにより、DyB_2C_2中の反強四重極相互作用は正方晶c軸方向にきわめて強い擬一次元的な相互作用であり、c面内の強い反強磁性相互作用(c軸方向は弱い強磁性結合)との共存、競合により、RB_2C_2系の多彩で異常な磁気的性質が理解できることを明らかにした。 RB_2C_2系全体についてはLaからLuまでの結晶構造、CeからTmまでの磁気構造を系統的に明らかにした。
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