研究分担者 |
河原 雅典 大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 助手
佐藤 陽彦 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 教授 (10038953)
川田 順造 神奈川大学, 法学部, 教授 (50107835)
楠本 彩乃 株式会社シンエイ, 商品開発部研究室, 室長(研究職)
河原 政典 大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 助手
楠本 綾乃 株式会社シンエイ, 商品開発部研究室, 室長(研究職)
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配分額 *注記 |
30,890千円 (直接経費: 26,000千円、間接経費: 4,890千円)
2003年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2002年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2001年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2000年度: 9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
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研究概要 |
初年度(平成12)は国内予備調査とインドネシアで身体サイズデータの採取を行い,2年目は農村の島根県吉田村と大都会を代表する東京都千代田区で,3年目は漁村の三重県鳥羽市桃取で調査を実施した.内容は被験者の職業,通婚圏の聞き取り,身体測定,歩行のビデオ撮影である.4年目はこれら調査地で得たデータの解析と,結果の学会発表,研究論文の執筆に専念した. 国内3地域では,生業が身体に及ぼす影響を明確にとらえるため,長期間就業経験を持つ50代以上の健康な高齢者を対象にした(吉田村93名,桃取100名,千代田区121名).解析は男女別,年代別に行った.主な概要は以下のとおりである. 1.生活背景:吉田村は農・林業,桃取は漁業という限られた職業の被験者で構成される.他方千代田区の職業は多岐にわたる.被験者自身とその配偶者の出生地,両親の出生地は吉田村と桃取ではほとんど同じで,特に後者では非常に狭い地域に限られていることが分かった.それに対して千代田区被験者のそれは全国各地に散らばり,通婚圏が非常に広い. 2.身体サイズ:千代田区の男女は他の2地域より大きい.これは代々通婚圏が広い結果ではないかと考えられる. 3.ソマトタイプ:いずれの地域,いずれの年代でも男は4-4-4に近く,女は内胚葉要素が強い.桃取の女は中胚葉要素も多く,その結果,桃取の男女差は小さい. 4.歩容:加齢による歩行速度と歩幅の低下は千代田区で最も顕著で,特に女で著しい.桃取では女だけが低下傾向を示し,吉田村では男女とも低下がみられなかった.農村と漁村には大腰筋を弱らせない要素が生活の中にあると推測される.
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