研究課題/領域番号 |
12305050
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属生産工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中村 崇 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (20112360)
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研究分担者 |
柴田 悦郎 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (70312650)
葛西 栄輝 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教授 (50134044)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
43,990千円 (直接経費: 39,700千円、間接経費: 4,290千円)
2002年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2001年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2000年度: 25,400千円 (直接経費: 25,400千円)
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キーワード | ダイオキシン類 / クヌッセン / 蒸気圧 / 有機ハロゲン化合物 / 難燃剤 / 熱力学データ / 量子化学計算 / 物理化学特性 / クヌッセンセル |
研究概要 |
本研究の目的は、測定例が非常に少ないダイオキシン類の蒸気圧等の物理化学物性値を明らかにすることである。具体的には、低温における蒸気圧の精密測定および熱力学データの測定・計算である。また、蒸気圧測定法を応用して、ダイオキシン類の種々の化合物への吸着特性も測定した。 開発したクヌッセンセル熱重量質量分析システムを用いて、ダイオキシン類の低温(293K〜500K)における蒸気圧を測定した。塩素系ダイオキシン類(PCDD/Fs)に関しては、DDも含め17種のPCDDs異性体、DFも含めた5種のPCDFs異性体を測定し、クラウジウス-クラペイロンの式を用いて、蒸気圧と温度の関係より昇華のエンタルピーを導出した。また、臭素系ダイオキシン類であるOBDDの蒸気圧および数種の臭素系難燃剤の蒸気圧も測定した。 各種酸化物および活性炭のダイオキシン類の吸着特性をクヌッセンセル法を応用して評価した。活性炭、Fe_2O_3、Ca(OH)_2、グラファイト粉末を、それぞれOCDD粉末と混ぜ合わせ、見かけの蒸気圧を測定した。その結果、活性炭の場合、見かけの蒸気圧がほぼゼロとなった。得られた結果を、比表面積等で検討した。 量子化学計算により、PCDD/Fsおよび臭素系ダイオキシン類(PBDD/Fs)の298Kから1500Kの熱力学データ(比熱、生成エンタルピーおよびエントロピー)を求め、データエース化した。DD、DF、OCDD、OCDFに関しては、DSCにより固体純物質の比熱、融点、融解エンタルピーを測定し、計算結果と整合させた。データベース化した熱力学データは、将来的に、廃棄物焼却炉における塩素系および臭素系ダイオキシン類の生成挙動に関する、熱力計算シミュレーションに用いる予定である。
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