研究課題/領域番号 |
12305058
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大嶌 幸一郎 京都大学, 工学研究科, 教授 (00111922)
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研究分担者 |
忍久保 洋 京都大学, 理学研究科, 助教授 (50281100)
松原 誠二郎 京都大学, 助教授 (90190496)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
44,500千円 (直接経費: 39,100千円、間接経費: 5,400千円)
2003年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2002年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2001年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2000年度: 21,100千円 (直接経費: 21,100千円)
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キーワード | ラジカル反応 / 水 / インジウム / ガリウム / Z-スチレン / 重水 / 重水素化 / 水熱 / 重水水素化 / パラジウム触媒 / 理論計算 / 環化 / アルケン / ab initio法 / クロスカップリング / 次亜リン酸 / ラクトン / 重水素化反応 |
研究概要 |
無水塩化インジウムに対して-78℃でジイソブチルアルミニウムヒドリドを作用させ、クロロインジウムヒドリドを調製した。ここに1-ドデシンとラジカル開始剤として触媒量のトリエチルボランを加え反応させたところ、1-ドデセンが定量的に得られた。ラジカル捕捉剤共存下では収率が大きく低下したことから本反応はラジカル機構により進行していると考えられる。こうして得られたアルケニルインジウムはヨウ素で捕捉することによりZ体のヨードアルケンへと効率良く変換できた。この反応はケトンや水酸基、カルボキシル基など広範な官能基を有するアルキンに対して適用が可能である。また1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン共存下パラジウム触媒によるヨードベンゼンとの交差カップリング反応にも適用可能であり、対応するZ体のβ-アルキル置換スチレン誘導体を高収率で与えることも明らかとなった。また同様の反応が塩化インジウムの代わりに塩化ガリウムを用いても進行することが明らかとなった。 重水素化化合物は、核磁気共鳴スペクトル測定や中性子散乱スペクトル測定における重要な溶媒である。そのため重水素化化合物の効率の良い合成法が求められている。この方法として重水の250℃50気圧という水熱条件下で遷移金属触媒を有機化合物に作用させることによりH-D交換反応が進行することを見いだした。重水20mL、シクロドデカン5mmol、5%パラジウム炭素0.1gを水熱条件下においたところ、6時間でほぼ完全に重水素化されたシクロドデカンが84%の収率で得られた。このほかに環状アルケン、鎖状アルカン、環状並びに鎖状ケトンや芳香族化合物についても重水素化反応が行えることが明らかとなった。
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