研究課題/領域番号 |
12306010
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
谷口 順彦 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20036742)
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研究分担者 |
高木 基裕 愛媛大学, 農学部, 助教授 (70335892)
池田 実 東北大学, 農学部, 教務職員 (70232204)
中嶋 正道 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (20192221)
鹿野 隆人 東北大学, 大学院・農学研究科, 日本学術振興会特別研究員
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
42,510千円 (直接経費: 39,600千円、間接経費: 2,910千円)
2002年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2001年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2000年度: 29,900千円 (直接経費: 29,900千円)
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キーワード | マイクロサテライトDNA / 集団遺伝学 / 遺伝的多様性 / 人工種苗 / 実験魚 / 絶滅危惧種 |
研究概要 |
本研究において、遺伝的多様性研究の対象魚種として水産業または栽培漁業で重視されるものを選んだ。研究対象として野生集団、人工採苗集団、絶滅危惧集団および実験魚などの典型集団を用いた。野生集団としてはアユおよびサクラマス、観賞魚としてニシキゴイ、胎生魚としてウミタナゴ、実験魚としてグッピー、絶滅危惧種または危急種としてリユウキュウアユおよびマツカワを対象とした。これら対象魚種について、魚種別に遺伝的多様性評価のためのDNAマーカーの開発を試みた。さらに、開発した多型検出用プライマーを用いて対象種毎にマーカー座別アリル型のデータを集積した。これらの重要遺伝資源の利用と保全の課題を視野におきながら、DNAマーカー多型データに基づく集団遺伝学的特性指標を算出した。これらのデータから、種々の魚類集団の遺伝的多様性の実態を把握することができ、自然集団の基準値および近交集団における遺伝的多様性の減退現象を解明した。さらに、DNAマーカー多型の異型接合体の頻度から、養殖用および放流用人工種苗における集団の有効な大きさの推定を試みた。また、絶滅危惧集団の危急性の程度を把握することに成功した。さらに、少数親魚による種苗生産において予測される遺伝的多様性の低下および近交係数の上昇について実測を試み、近交集団の修復法に関する手法を解明した。また、実験魚(グッピー)を用いて近交系を作出し、集団の有効な大きさと近交弱勢発現の機構を解明し、近親交配が魚類集団におよぼす遺伝的影響を、DNAマーカーを用いて推定する試みを行った。また、人工種苗生産に用いる親魚集団の個体別データー利用して、個体間血縁係数に基づき、次世代における近交防止に関するシミュレーションを行い、遺伝的多様性低下防止および絶滅危惧種の修復に関する手法の提案を行った。
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