研究課題/領域番号 |
12307002
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
後藤 勝年 筑波大, 基礎医学系, 教授 (30012660)
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研究分担者 |
松崎 一葉 筑波大学, 社会医学系, 助教授 (10229453)
三輪 佳宏 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (70263845)
桜井 武 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (60251055)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
42,590千円 (直接経費: 36,500千円、間接経費: 6,090千円)
2002年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
2001年度: 13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
2000年度: 16,200千円 (直接経費: 16,200千円)
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キーワード | オレキシン / ox1受容体 / ox2受容体 / 摂食行動 / ナルコレプシー / 覚醒 / OXI受容体 / OX2受容体 |
研究概要 |
オレキシンは近年同定された神経ペプチドで、視床下部外側野の非常に限られた神経細胞において発現しており、摂食行動や睡眠/覚醒の制御などの重要な生理機能を担うと考えられている。本研究では遺伝子工学的手法を用いて、オレキシン神経特異的に外来遺伝子を発現するトランスジェニックマウスを作成し、オレキシン神経細胞の生理的役割の解明を行った。オレキシン神経細胞のみを脱落させたataxin-3/orexinマウスは睡眠・覚醒制御に異常が観察され、プレプロオレキシン欠損マウスと同様のナルコレプシー様症状を呈することを明らかとした。このマウスはヒトナルコレプシーにもっとも近いモデルマウスとして今後の治療薬開発などに有用なツールとなることが期待される。また、このマウスは10週齢以降に、摂食量が低下しているにも関わらず肥満傾向を示すため、オレキシン神経細胞は代謝調節にも関わっていることが明らかとなった。 オレキシン神経細胞特異的に緑色蛍光たんぱく質を発現させたEGFP/orexinマウスを用いてオレキシン神経細胞の電気生理学的解析を行った。オレキシン神経細胞を単離した後に、パッチクランプ法を用いて、その神経細胞の特徴を明らかにした。オレキシン神経細胞は細胞外液グルコース濃度に応じて、神経活動を変化させるグルコース感受性神経細胞であることを明らかとした。また、末梢由来の摂食調節因子であるレプチンやグレリンによっても活動が制御されており、オレキシン神経細胞は末梢の栄養状態を感知して、覚醒レベルを調節する役割を持った神経細胞である可能性を示した。
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