研究課題/領域番号 |
12307037
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田野 保雄 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80093433)
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研究分担者 |
瓶井 資弘 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40281125)
山本 修士 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (80294065)
不二門 尚 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50243233)
森村 浩之 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70314325)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
42,170千円 (直接経費: 38,600千円、間接経費: 3,570千円)
2002年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2001年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2000年度: 26,700千円 (直接経費: 26,700千円)
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キーワード | 加齢黄斑変性 / 変性近視 / スタルガルト病 / 網膜色素変性症 / ABCA4遺伝子 / Tissue Inhibitor of Metalloproteinase-3(TIMP-3) / 黄斑移動術 / NO(一酸化窒素) / 難治性黄斑疾患 / SAGE法 / RGR遺伝子 / 黄斑部ライブラリー / 遺伝子発現解析 / 高度視力障害 / 原因遺伝子検索 / 脈絡膜新生血管 / 遺伝子治療 / HVJ(仙台ウイルス)-liposome / Tissue inhibitor of metalloproteinase-3(TIMP-3) |
研究概要 |
本研究は、高度視力障害の主要原因であるのにもかかわらず有効な治療法のない難治性黄斑疾患に対する病因解明・治療法開発を最終目標としたものである。本研究期間内では、遺伝性網膜疾患の原因遺伝子の単離と機能解析、加齢黄斑変性と変性近視の病因、発症機構および治療の可能性につき検討することを目的とし、以下のような成果が得られた。 1)遺伝性網膜疾患の原因遺伝子の検索とその機能解析:日本人の様々な常染色体劣性遺伝の網膜変性症(スタルガルト病・錐体杆体変性症・網膜色素変性症)の患者に特有なABCA4遺伝子変異を同定した。さらに、さかのぼって臨床調査することによりAABCA4遺伝子変異をもつすべての網膜色素変性症患者は、病期の初期にはスタルガルト病であったことが疑われ、かつ錐体杆体変性症との区別が困難な非典型例があることが判った。ABCA4遺伝子変異による錐体杆体変性症・網膜色素変性症はスタルガルト病の進行した病期である可能性が示唆された。 2)加齢黄斑変性:加齢黄斑変性に伴う網膜下新生血管を抑制する観点から、血管新生抑制作用があると報告されているTissue Inhibitor of Metalloproteinase-3(TIMP-3)の遺伝子導入により、in vivoで実験的脈絡膜新生血管が抑制できることを証明した。また、治療として行っている黄斑移動術に関し、動物モデルを作成し、網膜皺襞部での組織学的障害を見出し、それを改善するための新しい術式を考案した。臨床症例での術後視機能を様々な角度から検討し、術後回旋斜視には斜筋手術が有用であり、黄斑移動術により読書視力が改善することが判った。 3)近視化に関与する分子の検出:近視モデルを用いた近視化に関与する分子の検討を行ったところ、NO合成を阻害すると近視化が抑制されることを発見した。
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