研究課題/領域番号 |
12307039
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形成外科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
波利井 清紀 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (50111539)
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研究分担者 |
北野 幸恵 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
岡崎 睦 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50311618)
吉村 浩太郎 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (60210762)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
41,720千円 (直接経費: 39,200千円、間接経費: 2,520千円)
2001年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2000年度: 30,800千円 (直接経費: 30,800千円)
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キーワード | 免疫寛容 / 細胞移植 / tissue engineering / ES細胞 / レチノイン酸 / 免疫抑制 / 培養細胞 / Embryonic Stem Cell / レチノイド / FK506 / BMP-2 |
研究概要 |
本研究は、異系・異種培養組織移植を成功に導くために必要と思われる局所免疫抑制法または免疫寛容導入方法についての研究である。本研究を最も効率的に推進し、かつ、最も実用化に対する期待が大きいembryonic stem cellをドナーに用い、Balb/cマウスをレシピエントとする異系移植を行い、テラトーマ形成を移植成功の指標とした。ポジティブコントロールとしては、SCIDマウスを用いた。免疫抑制方法としては、過去に局所免疫抑制方法として有用との報告があるFK506またはレチノイン酸の皮下注入法、さらには、免疫抑制剤を用いない異系移植が可能な系である、胎児腹腔内への細胞移植法を選択した。 結論としては、いずれの異系細胞移植実験においても、レシピエントにはテラトーマ形勢が見られず、移植は失敗であると考えられた。また、胎児移植ではほぼすべてのdamが流産した。このことは、血液幹細胞をマウス胎児に移植したときの高い生着率と比べると対照的である。以上のことから、幹細胞を異系動物の皮下に移植する際、あるいは、異系動物の退治に移植する際には更なる工夫が必要であると考えられた。 当研究の派生的研究として、これまで困難であるとされてきたマウスでの骨髄間葉系幹細胞を精製・増殖・分化誘導する方法を考案した。また、創傷治癒が遅延することで知られる糖尿病マウスにおいて、レチノイン酸にて前処置することにより、治癒の改善を得ることができた。また、スフィンゴシン1燐酸の表皮角化細胞と線維芽細胞に対して強力なメデイエーターとして働くことが見出され、創傷治癒に大きな役割を果たすことが予測された。
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