研究課題/領域番号 |
12308008
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育工学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
前迫 孝憲 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (00114893)
|
研究分担者 |
小池 敏英 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60251568)
西端 律子 大阪大学, 人間科学研究科, 助手 (20249816)
菅井 勝雄 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (40000294)
加藤 俊徳 (財)濱野生命科学研究財団, 主任研究員(研究職)
市川 祝善 株式会社日立メディコ, 技術研究所, 副技師長(研究職)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
37,480千円 (直接経費: 34,600千円、間接経費: 2,880千円)
2002年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2001年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2000年度: 25,000千円 (直接経費: 25,000千円)
|
キーワード | NIRS / 近赤外分光法 / 脳機能 / 学習 / ヘモグロビン / 光トポグラフィ |
研究概要 |
本研究は、脳内局所血流動態から、学習機能に関連する脳活動を測定するシステムの開発・改善を行うと共に、測定データと従来の生理データとの関係把握を通して、学習に関連する認知・発達・記憶過程の測定・分析と学習場面への活用を図ることを目的とした。 そして、NIRS(近赤外線酸素分光分析装置)の測定モデルの構築やfMRIとの比較、学習に関連すると考えられる各種の課題実行時の脳皮質表面の酸素化・脱酸素化ヘモグロビン濃度測定を行った。その結果NIRSでは、実際の脳活動を行っている脳皮質表面近傍の毛細血管部分のデータが直接、得られている可能性が示されたり、脳内の局所的活動のみならず、活動部位の時間的な推移や相互に協調していると思われる活動が重要な意味を持っていることなどが明らかになり始め、学習の進行に関連すると考えられる多くの興味ある結果が集まった。すなわち、学習に臨む個人差が酸素化ヘモグロビン量の変化に反映されている状態や、学習の進展が脱酸素化ヘモグロビンの変化から推測できることなどが明らかになってきた。これらは、従来は教育現場の勘に頼った観察により推測する以外には、ほとんど方法がなかったが、定量的データとして検証に耐え得るようになったという意味でも意義深いと思われる。そして、本研究の測定結果から、「わかった」という学習成立の瞬間には、脱酸素化ヘモグロビン領域の急激なスポット化を伴っているのではないか、といった仮説が得られた。 また、測定プローブの設置位置の選択により、高分解能が得られる可能性なども示されつつり、教育分野における脳機能測定データとして先駆けとなる基本的かつ重要な結果が得られたものと考える。
|