研究分担者 |
日高 敏隆 総合地球環境学研究所, 所長 (70014892)
清水 勇 京都大学, 生態学研究センター, 教授 (80025486)
帰山 雅秀 北海道東海大学, 工学部, 教授 (80305937)
西本 豊弘 国立歴史民俗博物館, 教授 (70145580)
石井 実 大阪府立大学, 大学院, 教授 (80176148)
栗山 浩一 早稲田大学, 政治経済学部, 助教授 (50261334)
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配分額 *注記 |
40,840千円 (直接経費: 35,800千円、間接経費: 5,040千円)
2002年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2001年度: 14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
2000年度: 19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
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研究概要 |
各種の方法論を用いて,地球温暖化と人為的環境撹乱が生物多様性及び人間社会に及ぼす影響を時間的及び空間的マルチスケールで研究し,以下のような研究成果を得た。 (和田)モンゴル・セレンガ河南東流部と琵琶湖東岸蛇砂川-西ノ湖内湖に関して,栄養負荷の指標としての堆積物や懸濁粒子の(δ^<15>N)について比較し,δ^<15>Nが上流から下流への流れに沿って,人口密度の増大に伴って上昇することを確認した。(日高,石井,工藤,石田)東京都区内・大阪市内などの都市部におけるモンシロチョウとスジグロモンシロチョウの過去及び現在の生息状況について,文献の調査及びアンケート調査による情報収集を行い,これらチョウ類の動態をとりまとめた。さらに,これらの移動や定位行動について調査し,これらの結果から,二種のチョウの各都市での生息状況の特徴や,過去から現在にいたる分布状況を明らかにした。(清水)都市環境に生息するPieris属の遺伝的構造を調べるため,モンシロチョウとスジグロモンシロチョウを用いて,AFLP法による集団遺伝学解析を行った。解析の遺伝子指標を昨年より増やした結果,地域間でまとまる傾向がみられた。されにモンシロチョウよりもスジグロモンシロチョウの方が集団間の分化が進んでいることを確認した。オゾンホールの拡大にともなった増加が懸念される紫外線をサケ目のアユが感受することを,分子生物学的手法で明らかにし,プランクトン採餌を通じた生態系への影響の可能性を論じた。(西本,帰山)縄文時代の北海道地区における遺跡を中心として,ここでの魚類資源利用を調査した。その結果,ブリなどに比較してサケやマスなどは予想外に利用度が低いことが判明した。サケ属魚類の採餌生態と栄養動態を,ひきつづきアラスカ湾において調査し,サケ属魚類による物質循環の役割について考察した。
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