研究課題/領域番号 |
12354006
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
伊藤 英司 岡山大, 教授 (00033259)
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研究分担者 |
WALTER J. Michael 岡山大学, 固体地球研究センター, 助教授 (20284094)
米田 明 岡山大学, 固体地球研究センター, 助教授 (10262841)
桂 智男 岡山大学, 固体地球研究センター, 助教授 (40260666)
舟越 賢一 岡山大学, 高輝度光科学センター, 研究員
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
17,650千円 (直接経費: 15,400千円、間接経費: 2,250千円)
2001年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2000年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
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キーワード | 焼結ダイアモンド / SPring-8圧力マーカー / ペリドタイト / 下部マントル / マグマオーシャン / 物質リザーバー |
研究概要 |
大型放射光施設SPring-8においてFeのβ相と呼ばれる第5の固相の探査を行いながら焼結ダイアモンドアンビル(SDA)の圧力校正を行った。40GPa以上の圧力を発生できるようにSDAの先端きり欠き長さ(TEL)を従来の2.0mmから1.5mmに変更した。ビームラインBL04B1ポートに設置されたDAI型プレスでSAD集合体を圧縮しながらFe試料のカプセルとしたPtとMgOの微細焼結体を圧力マーカーとしてプレス荷重とともに発生圧力をモニターした。800トンの荷重において圧力はPtで48.4±0.3GPa、MgOでは49.2±0.2GPaに達した。この圧力はTEL2.0mmで発生させた約40GPaを大きく上回った。除荷後のSDAに塑性変形が認められなかったこと、また荷重800トンにおいても圧力発生効率が顕著な低下を見せていないことから、目的として掲げた60GPa程度の発生は十可能であると思われる。しかし、タングステンカーバイド製の一段目アンビルの一つにクラックの発生が認められた。これは強度計算からの予想を越えるものであり、より高い荷重で何度か使用された集積疲労によるものかもしれない。これに対する抜本的対策は現在14mmである立方体SDAのサイズ拡大であるが財政上の理由から困難なので、当面は一段目アンビル間の摩擦力の低減を試みる。 ペリドタイトの溶融実験を33GPa程度まで行って、圧力にともなう溶融関係の変化を明らかにするとともに、液とリキダス相との間の元素分配を決定した。その結果、下部マントルで生ずるマグマは深さともにSi02に欠乏してゆき、900kmより深いところはペリドタイトより塩基的な組成をもつと考えられる。また1000kmより深いマグマオーシャンではMg-ペロフスカイとCa-ペロフスカイトが優先的に沈降してマントル下部下半部に高密度な物質リザーバーが形成される可能性を指摘した。
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